[22]私の居場所を奪った女|信頼できる人が疑っても信じたくない。両片想いの2人を離れさせる自作自演

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前回のお話

高校の同級生ワタルと結婚し幸せに暮らしているシズク、久しぶりに地元に戻ってきたカエデ、そして愛妻家として知られながらもカエデと妙に仲の良いショウマ。彼らの関係は高校時代に遡ります。ワタルと両片想いだったカエデは、明るくてかわいくて、学校で男子からも女子からも人気の存在でした。いつもワタルと一緒に帰っていたカエデが急にショウマと帰るようになってしばらく経ったある日、ワタルはカエデに『ワタルに近づくな』という脅迫のような嫌がらせの手紙が届いていることを秘密でシズクから聞き、シズクと付き合っていると言う噂が流れれば、またカエデはワタルと一緒にいられると望んでいるとシズクから聞いて、躊躇しながらも言うとおりにしたワタル。一方でカエデは手紙のことをワタルに相談しようか悩みましたが迷惑がかかると思い黙っていたところ、急にワタルと一緒にいるようになったシズクから、嫌がらせの手紙が届いたと相談を受け驚きます。カエデに届いていた手紙をシズクも受け取りましたが、ワタルはシズクのそばにいると決めたようにシズクはカエデに嘘を言い、結局シズクの計らいでワタルとシズクは一緒にいるようになります。ある日シズクと一緒に帰っていたワタルは、カエデに借りたノートを返すというシズクと一緒にカエデの家に行くと、カエデの後ろからショウマも出て来たのでショックを受けます。実はショウマはカエデの妹サクラと付き合っていて、最近変な手紙が届くようになったカエデと一緒に帰るようにしていただけなのですが、ワタルはサクラとショウマのことを知らなかったのです。

1話目から読む

階段から落ちた妹が疑う友達

シズクがワタルと一緒にカエデの家に来た時に、カエデの後ろからショウマも顔を出しました。カエデの妹で、ショウマの彼女サクラがショウマを玄関先までカエデを呼びに行かせたと知ってカエデは不思議に思いました。サクラが深刻そうな顔で「家に来たあの女の子は誰?」と聞くのでシズクだと伝えると、サクラは押し黙って少し考えているようでした。カエデは、嫌がらせの手紙がシズクにも来ていることや、心配だから彼女にはワタルがついていることになったなど、詳細をいつも伝えていたので「何かあった?」心配になったカエデが聞くと

「あの子のカバンについてたぬいぐるみ、階段から落ちる時に見た気がするの」と、サクラは衝撃的なことを話しました。
サクラは学校で階段から落ちてケガをしたのですが、自ら足を滑らせたわけではない、明らかに不自然な落ち方でした。そしてその後、カエデに『ワタルに近づいたらお前の妹がまたケガをする』と脅迫する手紙が届いていたのです。

サクラの話にショウマもカエデも絶句しました。ハッキリと顔を見たわけではないというサクラですが、自分でも驚いている様子で真剣な顔をしていました。

「ワタルが好きだからってサクラにケガさせるなんておかしいだろ!」大切な彼女にケガをさせられたので、ショウマも真剣です。「でも、同じ手紙をシズクももらったって相談受けたよ」と、カエデは信じられない様子で言いましたが、「お姉ちゃんとワタル君を離れさせるための自作自演だったら?」とサクラに言われました。

一瞬黙り込んだカエデでしたが、「シズクはそんなことするような子じゃ・・・」と、手紙の相談をして来た時のシズクの泣きそうな顔を思い出しながら、信じたくないカエデです。

かなり重要な手掛かりになりそうなひよこのぬいぐるみ。シズクは「両想いの2人がまた一緒にいられるため」と友達思いなことを言ってワタルとシズクが付き合っている噂を流す作戦を提案した張本人ですが、実際にはただシズクがワタルと一緒にいることになっただけな結果を考えると、サクラさんの推理に頷いてしまいますよね。ケガをさせるのはさすがにこわい行いですが、本当にシズクが関わっているのか気になります。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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