[11]私の居場所を奪った女|1軍女子の中でもダントツ人気。憧れの目で見ていた高校時代のあの子

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前回のお話

高校時代の同級生ワタルと結婚し、娘ミズキと3人で仲良く暮らしているシズクは、久しぶりに地元に帰ってきていたカエデと再会しました。カエデの娘アカリは偶然ミズキと同じクラス。仲良くしていた子ども達は大喜びです。ワタルにカエデのことを嬉しそうに伝えたシズクは、ワタルには気づかれないようにそっとワタルの反応をうかがっていました。カエデのために同級生が集まってプチ同窓会を開いた時にも、愛妻家で知られるショウマが珍しく参加しカエデにべったりで、さらにタクシーに一緒に乗って帰っていく姿を「ショウマはまだカエデのこと忘れられないのかな」と呟き見送りつつ、やはりワタルの様子をそっと見ていたシズクは、ワタルが一瞬切ないような心配そうな顔をするのを見逃しませんでした。アカリがミズキの誕生日会に招待されると、カエデはアカリについて来てワタルたちの家を訪れました。真面目で律儀なワタルがみんなには聞こえないように「妻子あるショウマと誤解されるような行動はしない方が良い」とカエデに忠告すると、カエデはショウマとの関係を否定しつつ自分の行動が気になるなら連絡先を交換しようと提案しました。そしてなぜか、そのことはシズクには秘密だと条件を付けたのです。不思議に思いつつもカエデの言うとおりにしたワタル。その後カエデはまたショウマに会っていて、シズクにはバレずにワタルと連絡先を交換したことを報告するのでした。訳アリのにおいがする人間関係は高校時代に遡ります。当時、ワタルとカエデはお互いに好意を寄せあっていながらも言い出せずに仲の良い友達同士として過ごしていました。

1話目から読む

夫はあの子のことが好きだった

高校時代、カエデはかわいくて明るくて、みんなに優しいので1軍女子の中でもナンバーワン。いつもみんなの中心にいて、私はそんなカエデの取り巻きの1人でした。

男子からの人気も抜群のカエデは、クレーンゲームのぬいぐるみを取ってきた男子に「カエデのとこの猫に似てね?カエデにやるよ」と言われて「ほんと?嬉しい~!ありがと!」と素直にお礼を言って無邪気に喜ぶタイプ。他の男子たちに「今度ライブやるんだ。カエデも来いよ」と誘われると

「あっ行く~!」とノリも良くて、さり気なく「ワタルも行くでしょ?」と誘うあたり、ワタルのこと好きだよね、となんとなく感じていました。ワタルは「おー・・・カエデが行くなら行こうかな」と素直で真面目なワタルの性格は、この頃からちっとも変っていません。

カエデは女子からも人気でした。「みんなも行くよね?」と声をかけられた女子たちは「行くっ」「一緒に行こう!」といつものように明るいカエデを中心にきゃっきゃと盛り上がります。「シズクは?行けそう?」と言われた私も嬉しくて、「あ・・・うん!」とこたえました。そこへ、また別の「カエデ~?」と呼ぶ男子の声。

同学年で違うクラスのショウマです。カエデを「そろそろ行くぞ~」と呼びに来るショウマとカエデは最近一緒に帰って行くことが増えていました。

カエデさんは高校時代、1軍女子として君臨していました。明るくてノリも良いカエデさんは、みんなの人気者だったのですね。ワタルさん、シズクさん、そしてショウマさんの人間関係も少しずつ見えてきましたね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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