
各学齢期に共通する家庭学習のポイント
どの学齢期にも共通して重要なのは、子どもの「学びたい」という意欲を引き出し、継続的な学習習慣を形成することです。以下のポイントを意識することで、より効果的な家庭学習を実現できます。
自律性を育む環境づくり
子どもが自ら進んで学習に取り組むには、強制ではなく「自分で決める」機会を設けることが大切です。学習する内容や時間、方法などについて、子どもと一緒に考えて決めていくことで、主体性が育まれます。
特に中学生以上になると、学習内容が複雑になり、「やらされている」という感覚が生まれやすくなります。これを防ぐためにも、小さい頃から「自分で決める」経験を積み重ねることが重要です。
継続するための工夫
家庭学習を継続させるには、楽しさや達成感を感じられる工夫が必要です。小さな目標を設定してクリアする、学習の成果を家族に発表する機会を作る、学習カレンダーで継続を視覚化するなど、具体的な方法があります。
さらに、「毎日同じ時間に取り組む」「勉強の前後の行動を決めておく」といった習慣化を促す工夫も効果的です。習慣となれば、「今日は勉強するかどうか」という意思決定のストレスから解放され、自然と継続できるようになります。
親の適切なサポート
家庭学習において親の役割は非常に重要ですが、過干渉は逆効果です。特に年齢が上がるにつれて、直接教えるよりも「見守る」「必要なときにサポートする」姿勢が大切です。
小学生のうちは一緒に取り組み、質問にすぐに答えるサポートが有効です。一方、中学生以上では、まず自分で考える時間を与え、どうしても分からないときだけ手助けするというスタンスが適切です。
また、子どもの努力や成長を認め、褒めることも重要です。結果だけでなく、「頑張って取り組んだこと」「前より成長したこと」に注目して声をかけることで、学習意欲が高まります。
終わりに
私が国語の教師として関わってきた生徒たちは、進学校でも実業高校でも、新しいことを知ったとき、「へぇ!そうなの!」と目を輝かせていました。そして楽しいことが大好きでした(お菓子をかけた百人一首大会なども行いました)。
学びの根本は「好奇心」です。小さな赤ちゃんも、成人前の高校生も、好奇心が楽しくなければ学べず、継続もできません。家庭での時間は、子どもの将来を支える大切な時間です。お子さんに合った学習方法を一緒に見つけてあげてください。
<参考>
1: https://pre-edu-japan.com/education/019/
2:https://kyoiku.sho.jp/99698/