高校生の記述問題対策―得点への近道
高校生になると、より複雑な文章理解と表現力が求められます。特に記述式問題は点数を落としやすいため、効果的な対策が不可欠です。
記述問題の基本的な考え方
記述問題の解答のほとんどは、文章中に書かれています。「自分の考えを書く」のではなく、「文章から適切な情報を抽出して再構成する」という姿勢で取り組むことが重要です。
解答構成の工夫
私の指導法では、まず解答文の終わりから作成することをお勧めします。「どういうことですか」という問いには文末を「〜こと」にするなど、質問の形式に合わせて文末を決めます。これにより解答の方向性が明確になり、的確な文章が書けます。解答を書く前に、文章中の重要な語句や表現をキーワードとしてピックアップしておくと、より説得力のある解答が作れます。
文字数制限がある設問では、制限の9割以上は必ず書くようにしましょう。字数が足りないと採点されないことがあり、逆に字数オーバーも減点対象です。これは練習を重ねることで上達します。
「国語は勉強しなくても大丈夫」というのは誤りです。国語こそ、地道な努力が必要な教科なのです。
記述力を高める日常の取り組み
高校では、大学入試や就職試験を見据えて、日頃から自分の考えを整理して表現する習慣を身につけましょう。新聞記事や本を読んだ後に内容を要約したり、自分の意見をまとめたりする練習が効果的です。
模範解答と自分の解答を比較し、相違点を分析することも大切です。単に「間違っていた」と諦めるのではなく、「なぜこの表現が適切なのか」「どうすれば分かりやすく伝わるのか」を考える習慣をつけましょう。