
受診のタイミング
マイコプラズマ感染症の多くは軽症ですが、肺炎が広がるなどして呼吸状態が悪化することがあります。
次のような症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
○息苦しさが強い
○呼吸が明らかに速い
○咳が強く、睡眠や食事に大きな支障がある
○水分を十分にとれない
○ぐったりしている
○高熱が続いている
○意識がもうろうとしている
特に強い呼吸困難や意識状態の異常がある場合には、速やかな医療機関での評価が必要です。
また、マイコプラズマ肺炎では、頻度は高くないものの、肺以外の臓器に合併症が起こることがあります。厚生労働省は、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などを合併する症例が報告されているとしています。
主な感染経路と予防方法
主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。咳やくしゃみなどによって出た飛沫を吸い込んだり、感染した人と接触したりすることで感染します。
学校や家庭など、長い時間を一緒に過ごす環境で感染が広がることがある一方、短時間すれ違っただけで次々に感染が広がるような感染症とは少し性質が異なり、濃厚な接触によって感染することが多いと考えられています。
潜伏期間が2~3週間と比較的長いため、「誰からうつったのか」が分からないことも珍しくありません。
マイコプラズマ肺炎には、現在、一般的に利用されている予防ワクチンはありません。そのため、基本的な感染対策が重要です。
●石けんと流水による手洗い
●咳やくしゃみがある場合の咳エチケット
●症状がある場合のマスク着用
●家族内でのタオルの共用を避ける
厚生労働省も、手洗いや咳エチケット、タオルの共用を避けることなどを予防策として挙げています。
マイコプラズマ肺炎はどうやって治療する?
肺炎マイコプラズマに感染しても、軽症で自然に改善する場合があります。一方、肺炎などを起こして抗菌薬による治療が必要と判断された場合には、マイコプラズマに効果のある抗菌薬を使用します。
小児では、マクロライド系抗菌薬が第一選択として推奨されています。日本小児科学会は、マクロライド系抗菌薬が効きにくい場合には、病状などを考慮して別の抗菌薬への変更を検討するとしています。
肺炎マイコプラズマには、マクロライド系抗菌薬が効きにくい「マクロライド耐性菌」があります。
ただし、マクロライド系抗菌薬を使っても症状がすぐ改善しないからといって、必ず耐性菌とは限りません。もともとの病気がマイコプラズマではない可能性や、肺炎が重症化している可能性、別の感染症や合併症が起きている可能性などもあります。
そのため、治療を始めても発熱が続く、呼吸状態や全身状態が改善しない、あるいは症状が悪化する場合には、自己判断で薬を中止したり追加したりせず、医師に再度相談することが大切です。
小児では年齢によって使用できる抗菌薬に制限があるため、薬剤の変更についても医師が年齢や病状を考慮して判断します。
どうやって診断する?
「咳が長引いている」という症状だけで、マイコプラズマ肺炎と断定することはできません。医療機関では、症状や経過、診察所見などを確認したうえで、必要に応じて胸部X線などで肺炎の有無を調べます。
また、肺炎マイコプラズマを検出するために、PCR法やLAMP法などの核酸増幅検査、抗原検査、抗体検査などが使われることがありますが、検査にはそれぞれ特徴や限界があります。
日本小児科学会も、肺炎マイコプラズマは下気道で増殖するため、咽頭ぬぐい液を用いた迅速検査では感度が低い場合があり、検査結果だけでなく、症状や接触歴なども含めて総合的に判断する必要があるとしています。
マイコプラズマ肺炎は、最初から「肺炎らしい症状」が出るとは限りません。「風邪だと思っていたけれど、咳が日に日に強くなっている」「熱は下がったのに、咳が何週間も続いている」「子どもが元気そうに見えるのに、咳がかなり強い」といった場合には、一度医療機関で相談してみましょう。特に、息苦しさがある、呼吸が速い、水分がとれない、ぐったりしている、意識がおかしいなどの症状がある場合には、早めの受診が必要です。
マイコプラズマ肺炎は比較的軽症で済むことも多い感染症ですが、「元気そうだから大丈夫」とは限りません。長引く咳はマイコプラズマ肺炎を疑うきっかけの一つとして、症状の経過をよく観察することが大切です。
参考・引用情報
厚生労働省「マイコプラズマ肺炎」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mycoplasma.html
※症状、潜伏期間、感染経路、治療、予防、合併症などの参考資料。
公益社団法人 日本小児科学会「肺炎マイコプラズマ感染症」
https://www.jpeds.or.jp/general/prevention/yobo-kansensho/kansensho03-19.html
公益社団法人 日本小児科学会「マイコプラズマ肺炎流行に対する日本小児科学会からの注意喚起」
https://www.jpeds.or.jp/society-activities/pediatric-medical-care/vaccination/opinion/20619.html
※本記事は一部生成AIを活用して記事のチェック・校正を行っています。最終的な内容確認およびファクトチェックは、実績のある専門医が実施しています。
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