卒業祝賀会でママ友トラブル[9完]大変だったけれどやって良かった。

「すっきりした!ちょっと嫌味が過ぎたかな・・」と思いながらひかるさんが晴れやかな気持ちで会場内を歩いていると、何やら言い合いをしている雰囲気のだい君とだい君ママが視界に入りました。

「僕もみんなみたいにお疲れ会に行きたい!他のみんなも、これからどこか行くって言ってるのに、なんでうちだけまっすぐ帰るの!?」みんなとお疲れ会に行けないだい君が「行きたい!行きたい!」とママに訴えていました。

駄々をこねるだい君に「しょうがないでしょう。うちにはうちの予定があるのよ。わがまま言わないの!」とだい君ママはイライラしながら言うものの「いやだいやだ!僕もだれかとどこか行きたい!」とだい君も譲りません。ひかるさんがだい君親子の攻防を少し離れたところから見ていると、だい君ママとバチッと目が合ってしまいました。助けを求めるようなだい君ママの視線に「やばっ・・」と嫌な予感がして焦るひかるさん。

すると、突然「今日はお疲れさまでしたー!」とはる君ママが笑顔で現れました。はる君ママは「とっても良い祝賀会でしたねー!だい君、またねー!」とだい君ママに挨拶しながらひかるさんの肩をぐいぐい押して足早に出口に向かいます。はる君ママにつられるようにひかるさんも「あっ・・お疲れ様です~」と会場を後にしました。

はる君ママのおかげでだい君ママに絡まれることなく会場を出られたひかるさんは「最後の最後まで・・ありがとう」とはる君ママにお礼を言いました。

すると、「ううん。こんな時ばっかり頼ろうとするのは・・そんな都合のいいこと私には無理!!ゆう君ママを助けたわけじゃないから気にしないでね」そう言ってゆう君ままはニカッと笑いました。

「私のためにそう言ってくれてる・・」いつもひかるさんが気を遣わないように話してくれるはる君ママに改めて感謝したひかるさん。祝賀会の仕事は大変だったけれど、おかげで素敵な友達ができたことで係をやって良かったと思えたのでした。

あの日、卒業祝賀会のリーダーに突然選ばれ、紆余曲折がありながらも今日の日を晴れやかな気持ちで迎えることができたひかるさんは、春の匂いを感じながら会場を後にしました。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:めめ
のらりくらりと育児をしながら日常のイラストを描く4児の母。