
マダニに刺されないようにするにはどんな対策が有効?
マダニは深い山の中だけにいるわけではありません。シカやイノシシなどの野生動物が出る場所のほか、民家の裏山、庭、畑、あぜ道、河川敷、草の多い公園にも生息します。特に活動が盛んな春から秋は注意が必要です。
家族で外遊びをするときは、次の対策を組み合わせましょう。虫よけ剤だけ、長袖だけ、という一つの方法に頼るより、服装・虫よけ・帰宅後の確認をセットにすることが大切です。
◎長袖・長ズボンを着て、シャツの裾はズボンの中へ、ズボンの裾は靴下や長靴の中へ入れる。
◎サンダルや素足を避け、足全体を覆う靴を履く。首元もタオルや襟で守る。
◎白やベージュなど明るい色の服を選ぶ。付着したマダニを見つけやすくなる。
◎ディート(DEET)またはイカリジンを含む虫よけ剤を、年齢や使用部位など製品表示に従って使う。
◎草むらに直接座ったり、脱いだ上着を地面に置いたりしない。
◎帰宅したら、上着や作業着を玄関先で確認し、粘着クリーナーなどで付着したダニを取り除く。
◎早めに入浴し、髪の生え際、耳の後ろ、首、わきの下、腰回り、足の付け根、手首、膝の裏まで家族で確認する。
上着は帰宅後すぐに洗濯し、乾燥機の熱を使うと、付着したマダニを死滅させやすくなります。
虫よけ剤はマダニの付着を減らしますが、完全に防ぐものではありません。特に高濃度のディート製品には年齢制限があるため、子どもに使うときは製品表示を必ず確認してください。子どもは自分では背中や耳の後ろを確認しにくいため、外遊びの後に保護者が「マダニチェック」をする習慣をつけると安心です。ペットにも動物病院で相談のうえ、定期的なマダニ駆除薬を使用しましょう。
他にもマダニが媒介する感染症はある?
マダニが媒介する病気はSFTSだけではありません。代表的なものに、日本紅斑熱、ライム病、ダニ媒介脳炎などがあります。(※1、※5)
日本紅斑熱:発熱、発疹、刺し口が特徴です。抗菌薬で治療しますが、治療が遅れると重症になることがあります。
ライム病:刺された場所を中心に、輪が広がるような赤い発疹が出ることがあります。進行すると神経症状や関節の症状を起こすことがあります。
ダニ媒介脳炎:日本では主に北海道で患者が報告されています。発熱や頭痛から、髄膜炎・脳炎に進むことがあります。
つつが虫病:正確にはマダニではなくツツガムシという別のダニの仲間が媒介します。発熱、発疹、黒いかさぶた状の刺し口がみられます。
その他、知っておいてほしいこと
体調の悪い猫や犬から感染することがあります
SFTSはマダニだけでなく、感染して発症した猫や犬の血液、唾液、尿などの体液に触れることで人へ感染したと考えられる例が報告されています。実は、SFTSは猫での致死率が高く、感染して弱った猫を看病する中で、飼い主や獣医師が感染した例も知られています。特に、元気がない、発熱、嘔吐、黄疸などがある動物を保護するときは、素手で口元や体液に触れないようにし、早めに動物病院へ相談してください。飼い主や家族に発熱や胃腸症状が出た場合は、動物の病気についても医師へ伝えましょう。(※1、※5)
「刺された覚えがない」からといって否定はできません
マダニに刺されても、痛みやかゆみが目立たず、患者本人が気づいていないことがあります。すでに虫体が落ち、刺し口が見つからない場合もあります。野外活動後に原因不明の発熱や強いだるさ、食欲不振、嘔吐・下痢が続く場合は、刺された記憶がなくても医療機関に相談してください。
日常のふれあいで簡単に広がる病気ではありません
SFTS患者の血液や体液との直接接触による人から人への感染は報告されていますが、通常の会話や同じ部屋にいるだけで次々に広がる感染症ではありません。ご家族が感染を疑われた場合は、血液・吐物・排泄物に素手で触れず、医療機関の指示に従ってください。
家族で覚える「4つの約束」
◎草むらでは肌を出さない。
◎帰宅したら入浴と全身チェック。
◎付着したマダニは無理に引き抜かず、皮膚科へ。
◎その後に発熱や胃腸症状が出たら、マダニや野外活動のことを医師に伝える。
マダニ対策の目的は、子どもを外に出さないことではありません。自然の中で遊ぶ前と遊んだ後に、家族でひと手間を加えることです。正しく予防し、刺されたときの対応を知っておけば、外遊びをより安全に楽しめます。
注:本稿は一般向けの解説です。個別の症状や治療については、医療機関で判断を受けてください。
※本記事の作成・推敲にあたり、文章構成案および表現整理の補助として生成AIを使用しました。医学的内容については医師が確認し、必要に応じて公的機関・専門学会等の情報を参照しています。
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