そろそろ高校受験の準備を視野に入れる時期。志望校はどうやって決める?勉強中の対策は?そんな悩みについて、今回は30年以上にわたる英語講師としての経験、そして受験対策の個別学習塾代表である、株式会社ブルーフレイム代表取締役、イムラン スィディキさん前後編に分けてお伺いしました。
今回は前編です。
高校受験は、子どもの将来に関わる大きなイベントのひとつです。だからこそ、親は子どもに多くを求めてしまい、親子間の衝突が起こったりもします。今回は親子間の衝突を避け、家族全員で高校受験を乗り切るための心構えとアドバイスをお伝えいたします。
受験期間中の親の役割とは?
中学受験、高校受験、大学受験における保護者の役割は、各段階でそれぞれ少しずつ違います。今回は高校受験をする中学生の保護者の心構えについてお話をいたします。
高校受験に際しての保護者の役割は大きく分けて2つあります。一つ目は志望校、目標校の選定を一緒に行うこと。二つ目は学習の進捗を把握しておくことです。
志望校の選定
多くの中学生は現在の自分のレベルに関わらず、受験勉強を頑張れば地域ナンバーワンの高校に入れると思っています。当然、頑張れば入れないことはないのですが、多くの中学生が見過ごしがちなのが、「他のみんなも同じように頑張る」ということです。
そこで大事になるのが、今の自分のレベルを知り、自分よりも少し上、同等、そして少し下の学校がどこなのかを早めに把握しておくことです。把握する方法は、現在の学校の成績、偏差値、模試の結果などを通して、ネットの情報と照らし合わせたり、学校や塾の先生に確認したりするのが手っ取り早いでしょう。
私立ですと、チャレンジ校なども視野に入れてもいいかもしれませんが、公立校を志望されている場合、基本的にはチャレンジはしづらいシステムとなっています。ただ、これは考え方次第です。
例えば、今の自分のレベルよりも高い学校に入れたとしても、クラスや学年の中で、自分が下位の方だと、劣等感を感じ、学校生活が楽しめない子もいます。自分相応のレベルの学校に入れば、クラスや学年で同程度の学力の子たちと一緒に学ぶことになり、自分だけができていないと思うことなく、精神的なプレッシャーを感じずに学校生活を楽しめるようになります。
上を狙うのか、現状のレベルの学校を選ぶのか、迷うところではありますが、これはお子さんとよく話し合い決定するのが最善の方法です。親としては自分の子どもの性格を把握し、最善の選択をしてあげたいでしょう。しかし、お子さんはこれから高校生になります。自分で考えて選ぶ、話し合って選ぶというスキルはこれからの人生においてとても重要なスキルです。ぜひ、高校受験を機会にお子さんのスキルを磨いてあげてください。
いかがでしたか?
次回は、受験勉強中にすると良いおすすめの対策についてです。
後編へ続きます。
[執筆者]
イムラン スィディキ Imran Siddiqui
株式会社ブルーフレイム代表取締役
コペル英会話教室校長
[プロフィール]
1976年生まれ。上智大学大学院時代、複数の英会話スクールで教え、超人気講師となる。
大学院卒業後、中央青山監査法人に就職するも、英語教育への熱意が冷めず、会社勤めしながら2003年「コペル英会話」を設立。
英会話スクールを経営するかたわら、英語本も23冊出版している。
また、ネットも積極的に活用。オンランの英語コミュニティは登録者数10万人超、YouTubeチャンネルの登録者数は17万人超とネットでの存在感を増す。
2021年には大田区の小中高校向けの個別学習塾を引き継ぎ、塾業界に参入。
中学2年生で英検2級合格など、地域トップレベルの成果を出している。
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株式会社ブルーフレイム