[後編]子どもの早期英語教育。なまりのある発音こそが自分のアイデンティティだともいわれる時代。ドクターがパパ目線で思うこと

[前編]
幼児の英語教育について、前回に引き続きアルバアレルギークリニック院長、続木康伸先生にさまざまなお話をお伺いしました。

(3)体を動かす方が良いのか、本が良いのか、環境に放り込むのか

子どもは親と一緒にアクティビティとして英語を学ぶのが楽しい時期と、絵本を読んでたのしい時期などさまざま。その子の性格にもよります。

絵本や映像で楽しいのは、やはり世界的に有名なキャラクターアニメの英語教材です。使い方を覚えれば、一人で勝手にペン型の音声ツールで遊んでいます。
出資した親としては最初から全部見せたくなりますが(笑)、この場合も教材の最初からやる必要はなく、子どもが好きな部分を探りながらでよいと思います。
海外の子ども向け語学番組の歌が大好きで一緒によく歌っていました。
映画のワンシーンで遊ぶのも、うちの子どもたちは好きでした。古い映画になりますが、映画のキャラクターが部下のモンスターとダンスしながら踊るシーンがありますが、そのシーンに合わせてジャンプしてダンスするものうちの子どもたちは大好きでした。
これらは動画配信サイトを使って無料で遊ぶことができます。

どれも最初の数ヶ月は親と一緒にやれないと無理があります。
悩ましいのが、日本にいながらスクールに入れるかどうかです。
この場合、夫婦の考え方の違いも大きいと思います。





長女はインターの幼稚園に入れましたが、妻の考えもあり数ヶ月で退園しました。
その後は、自分の家庭と合う教室を探すのが難しく、最初は日本の幼児英語教室に行っていましたが、本人も乗り気ではなかったので、止めてしまいました。
次女はこの経験から、知り合いが運営している英語学校の幼児用英語教育のサブスクを2歳から行いました。教材は楽しかったようですが、オンライン授業は興味がなく、集中力は10段階なら4程度でした。 
ある時、そのスクールで子どもだけの9時から14時までのオフライン授業があるとのことで、高速道路で片道4時間かけてスクールにいき参加してみました。
子どもとネイティブの先生だけだったので心配していましたが、先生の話では特に問題はなかったようで、本人も「楽しかった、また行きたい」と言っていましたので、思い切って環境に入れてみることも大切なようです。
自宅で英語を子どもと学びながら、本人の興味のありそうなことを、全部やってみるのが良いようです。

(4)英語以外の選択時もある時代

感度の高い皆さんなら、自動翻訳やライティングサービス、AIによって自分の話し言葉が好きな言語にライブで翻訳されるソフトなど、多言語を学ばなくても話せる、書ける環境がそろってきていることはご存じかもしれません。
しかし、言語を学ぶことは相手の国の文化を学び、相手を尊重すること。海外では大切な相手に敬意を払うことを子ども達には学んで欲しいと想い、子どもには英語に触れてもらっています。
これからは、英語のほかに中国語も当たり前の時代が来ています。
さらには、インドネシアやアフリカの言葉、また自動翻訳できないマイナーな言語であればあるほど重宝される時代がくるかもしれません。
いまは、なまりのある発音こそが自分のアイデンティティだともいわれる時代。
英語をいつ始めるか、発音のキレイさなんて関係なく、コミュニケーションツールのひとつである英語は、いますぐにやってみることが大切なのではないでしょうか。

さて、ここまでだと私の娘は多言語を理解するすごい子のように見えますが、実際は全くそんなことはありません。
親が試行錯誤しながら、現状でその子にあったベストの環境を整えることが大切なのではないかと思っています。

ちなみに、私の押し付けで英語をやめた娘も中学生になり、フランスで獣医になるのが夢で、休みごとにフランスに滞在するための準備をしています。
子どものころの経験は、大きくなってから花ひらくこともあるようです。

[執筆者]

続木 康伸(つづき・やすのぶ)先生
アルバアレルギークリニック 院長

[プロフィール]
新生児から妊婦まで、九州や東京からも患者が訪れるアルバアレルギークリニック院長 。
これまでの経緯をよく聞いて、あなたの症状に対して薬を選び、これまでとは違った角度で血液検査の分析を行い、あなたのアレルギーを全く別の方向からアプローチすることを目指しています。

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