【整形外科専門医が解説】子育て世代に伝えたい「腱鞘炎」の正しい知識と対処法

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腱鞘炎と似た症状を起こす病気

手首や指の痛みは、必ずしも腱鞘炎とは限りません。
次のような病気でも似た症状がみられます。

◎手根管症候群
◎母指CM関節症
◎関節リウマチ
◎ガングリオン
◎骨折や靱帯損傷

しびれを伴う場合や、強い腫れ、発熱、外傷後の痛みがある場合には、自己判断せず整形外科を受診しましょう。

自宅でできるセルフチェック

親指を手のひらの中に入れて軽く握り、そのまま手首を小指側へ曲げます。
この動作で親指側の手首に強い痛みが出る場合は、ドゥ・ケルバン病の可能性があります。
※一般には「フィンケルシュタインテスト」と紹介されることが多い方法ですが、厳密には「アイヒホッフ(Eichhoff)テスト」と呼ばれる手技です。本来のフィンケルシュタインテストは医師が他動的に行う検査であり、両者は異なる手技です。また、この検査だけで診断が確定するわけではありません。症状が続く場合は整形外科を受診しましょう。

日常生活でできるセルフケア

●安静と負担を減らすことが最優先
痛みがある時期は、できるだけ手首や親指を休ませましょう。

抱っこのコツ
・手首を反らせすぎない
・親指だけで支えない
・腕全体で赤ちゃんを抱える
・赤ちゃんを体に近づける
・抱っこひもや授乳クッションを活用する

サポーターの活用
手首や親指を適切に固定するサポーターやスプリントは、負担軽減に役立つことがあります。

●急性期と慢性期でケアを使い分ける
痛みが強く熱感がある時
保冷剤などをタオルで包み、10~15分程度冷やすことで症状が和らぐことがあります。
痛みが落ち着いてきた時
温めることで楽になる方もいます。入浴などを利用し、無理のない範囲でストレッチを取り入れることも有効な場合があります。
ただし、温めることで痛みが強くなる場合やストレッチで痛みが悪化する場合は中止してください。

●痛みがある時に避けたいこと
・痛みを我慢して使い続ける
・強くマッサージする
・無理なストレッチ
・痛みがある状態で筋力トレーニングを行う
・長時間スマートフォンを操作する

炎症が強い時期は「休ませること」が最も重要です。

病院を受診するタイミング

軽症であれば安静で改善することもありますが、次のような場合は整形外科を受診しましょう。
症状
受診の目安
軽い痛み
数日安静にしても改善しない
痛みが1~2週間以上続く
受診をおすすめします
指が引っかかる・動かない
早めに受診
しびれを伴う
早めに受診
赤く腫れる・熱をもつ・発熱がある
速やかに受診

慢性化すると改善までに時間がかかることがあります。

整形外科で行われる治療

保存療法
まずは保存療法が基本となります。
・サポーターやスプリントによる固定
・消炎鎮痛薬(湿布・塗り薬・内服薬)
・必要に応じた物理療法
・生活動作の見直し

ステロイド注射
保存療法で改善しない場合や痛みが強い場合には、腱鞘内またはその周囲へステロイド薬(必要に応じて局所麻酔薬を併用)を注射します。
多くの患者さんで高い改善効果が期待できますが、症例によっては再発することもあります。
手術療法(腱鞘切開術)
保存療法や注射でも改善しない場合、あるいはばね指でロッキングが強い場合には、腱鞘を切開して腱の滑りを改善する手術を検討します。
局所麻酔で行うことが多く、多くの施設では日帰り手術が可能です。

再発を防ぐために

一度改善しても、同じ負担が続くと再発することがあります。
普段から次のことを意識しましょう。
・長時間同じ動作を続けない
・適度に休憩をとる
・左右の手をバランスよく使う
・手首を反らせた姿勢を長時間続けない
・痛みを感じたら早めに休む
・必要に応じてサポーターを活用する

よくある質問(FAQ)

◆湿布だけで治りますか?
軽症であれば改善することもありますが、症状が続く場合は整形外科で適切な診断を受けることが大切です。
◆サポーターはずっと着けていても大丈夫ですか?
痛みが強い時期には有効ですが、長期間の固定は筋力低下や関節のこわばりにつながることがあるため、症状に応じて使用しましょう。
◆ステロイド注射は痛いですか?
注射時には多少痛みがありますが、多くの患者さんで痛みの改善が期待できます。適応や回数については医師と相談しましょう。

まとめ

子育て中は自分のことを後回しにしがちですが、手や指は毎日の生活に欠かせない大切な体の一部です。
腱鞘炎は早めに適切なケアを行うことで、多くの場合は手術をせずに改善が期待できます。
「たかが手首の痛み」と我慢せず、まずは抱っこや家事の工夫などで負担を減らし、症状が続く場合は早めに整形外科へ相談しましょう。

※記事の作成時に一部AIを使用しています。

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