うちだけが違った

長女ツバサを妊娠した時から、全く子どもに興味を示さない夫カズキ。つわりや陣痛で苦しかった時も、私のことよりもずっとゲームに夢中でした。
それでも、カズキも自分の娘のお世話をすれば父親の自覚が芽生えるはずと思っていた私は、ことあるごとに「ねぇ見て!可愛い寝顔」「かわいいね」とツバサの様子をカズキに見せましたが、カズキは「そうだねー」と上の空。スマホゲームの方が大切なのか、こちらをチラリとも見ることはありませんでした。

「抱っこしてみない?」「オムツ交換してみない?」と、私は根気よくカズキの視線をツバサに向けさせようと頑張っていました。でもそのたびに「えー、いいよ別に。」「えー、臭いし汚いしムリムリ」と、カズキはどんな時でもスマホから目を離すことはありませんでした。

ツバサが夜泣きで必死にあやす私にカズキは「ねぇ、寝れないんだけど?」と不機嫌そうな顔でひと言。父親との記憶があまりなく、男兄弟もいない私は、そんなカズキにパパってみんなこんな感じなのかな?と思っていました。それでも、時間が経てばきっとカズキも変わると希望すら抱いていたのです。

子どもに全く興味のない夫カズキと生活していた私は、よそのパパさん達がどんな様子なのかわからないまま過ごしていたのですが、パパママ教室へひとりで参加した時に衝撃を受けました。
まず、パパさん達の参加人数が予想以上に多かったことに驚きました。それに、パパさんが赤ちゃんを抱っこし、おむつ替えもしていたからです。

育児に当事者意識を持って積極的に、しかも楽しそうに取り組むよそのパパさん達を目の当たりにした私は、うちだけが違うのだという事実を突きつけられてしまいました。
自分の娘ツバサちゃんとの関わりに全く興味を持たないカズキさん。目も合わさずにゲームばかりしているなんて悲しいですよね。パパママ教室で孤独だったこずえさんの気持ちが伝わります。
※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:さいとうにこ
子育て、日常記録を描いています!
3児のママ