[2]義母の手料理|嫁の作る料理は孫の身体をダメにすると思い込んだ義母から大量のおかずが送られてきた。

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前回のお話

夫タダシさんの実家で夕飯をご馳走になっていた妻のあゆみさんと娘みかちゃん、ゆきちゃん。小学1年制のゆきちゃんがあまり食事が進んでいないのを見た義母が、いつもよりは食べていると聞いて、目の前であゆみさんが食事をしているにもかかわらず「お母さんのご飯美味しくないの?」と心配そうに言いました。また、ゆきちゃんが先日もお熱を出してしまったことを持ち出して、やはりご飯をたくさん食べないせいだと結論付けたのでした。何も言わず無表情のまま食べ続けるあゆみさんは、内心イラッとしていました。

突然届いた義母からの手料理と料理本

夕食中に義母から私の作る食事に嫌味を言われてもスルーしてやり過ごした私でしたが、夕飯後にまた義母はゆきのことを言ってきました。「ねぇ、あゆみさん。ゆきちゃんが体弱いのって、そちらの家系?」悪びれもせず、本気で聞いてくるところが義母の怖いところです。

思わず「え?」と聞き返してしまった私ですが、お構いなしに義母は「うちの家系にはいないのよ。小さい頃に熱を出す子。」と言ってきました。マウント・・・ですか?

「そうですか。うちも特に聞いたことないです。」と言い返したつもりだった私が甘かった。「そう?じゃ、やっぱりあゆみさんの作るご飯かしら?」と平然と言い放ったのです。それ以上は言い返しませんでしたが、モヤッとした気持ちでいっぱいになったのは言うまでもありません。

義実家で私の作る料理にケチをつけられてから数日経ったある日、義母からかなりの重さの宅配が届きました。送られて来る予定を聞いていなかったので何だろうと思って開けてみた私は思わず「うわっ」と声をあげてしまいました。

重い箱の中には、料理本、栄養学の本、健康の本など数冊と一緒に、義母の手料理のパックがいくつも入っていました。重いはずです。「こ、こんなにたくさん。」唖然としていると、娘たちが「なになに~?おばあちゃんから?」と興味津々で走ってきて、箱の中身をひとつずつ取り出しました。

先ずみかが「ねぇ・・・なんかコレ変なニオイする」と料理のパックから漂う異臭に気付くと、ゆきも「あっ、漏れてるかも!」と別のパックを取り出して言いました。とりあえず全部の料理を取り出し、漏れているものは洗ってとりあえず冷蔵庫へ。
それから義母に御礼の電話をしました。余計なことは言わず「荷物、届きました。たくさんありがとうございます。」とだけ。

義母は「あ、届いた?」と嬉しそうです。「子どもの身体を作るのは母親の役目だからね!参考にして!」と自信満々。お礼を言って電話を切りましたが、子どもの身体が弱いのは私の作る料理のせいって思ってるんだと思うと、モヤモヤはおさまりませんでした。

かわいい孫たちの健康を願って自慢の料理を送ってきてくれたり、嫁のためを思って本を送ってきてくれた義母の気持ちに悪意はないと思いたいですが、あゆみさんの作る料理を完全否定された気がして、モヤモヤしてしまいますよね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
3歳boyママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。

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