仏壇に手を合わせると、そこには金色に輝くおりんが・・・

遺産の当てが外れた義姉たちは、法学部を卒業したひろみちゃんに自分たちの取り分を増やせないか聞きますが、どう争ってももらえる遺産は増えないという言葉にショックをうけ、仏壇に手を合わせることもなく帰っていきました。義姉たちと違って心の優しいひろみちゃんは、「最後までお世話をした静江おばさんに何もないのが納得できない」と不服そうに言いましたが、私は「お義母さんがありがとうと言ってくれただけで十分よ」と伝えました。
「じゃあ私もそろそろお暇しようかな、最後におばあちゃんとおじいちゃんにお線香あげて帰るわ」と立ち上がるひろみちゃん。せっかくだからみんなで行こうと、義母と義父が眠る仏間に向かいました。

ひろみちゃんは仏壇に手を合わせると、後ろを振り向き「さすが静江おばちゃん、仏壇もキレイにしてくれてありがとう」と言いました。「お義母さん、お父さんがいるからって元気なときはずっとキレイにしてたからね」私も頑張らなくちゃ叱られちゃうと笑いながら言うと、ひろみちゃんも優しく笑い返してくれました。

「じゃあ、私はこれで」ペコリとお辞儀をしたひろみちゃんに、「ありがとう、大輔さんとヒロトくんにもよろしくね」と手を振りました。私と吉雄さんだけじゃとても義姉2人に太刀打ちできなかったので、ひろみちゃんが来てくれて本当に助かりました。

ひろみちゃんが帰ったあと、私と吉雄さんと涼子の3人で、改めて仏壇に手を合わせました。「ひろみちゃんも帰ってちょっと寂しくなっちゃったね・・・あれ、こんなおりんあったっけ?」先頭で手を合わせていた涼子が、経机に置いてある見覚えのないおりんに気付きました。

経机に目をやると、いつものおりんに加えて、金色に輝くおりんがありました。なんと、本物の金でできているみたいです。「お義母さん・・・お義父さんのために買ったのかしら、いつの間に」義母から何も聞いていなかった私たちは驚きました。

「待って、りん布団の下に紙が・・・」涼子がりん布団の下に挟まった紙を見つけました。どうやら義母が書いた手紙のようです。私たちはすぐに手紙を開き、中身を確認しました。
助っ人として来てくれたひろみさんが帰ると言うので、義母と義父にお線香をあげに仏間に向かった静江さんたち。ひろみさんは仏壇に手を合わせると、「さすが静江おばちゃん、仏壇もキレイにしてくれてありがとう」と言いました。「お義母さん、元気なときはずっとキレイにしてたからね」頑張らなくちゃ叱られちゃうと静江さんが笑いながら言うと、ひろみさんも優しく笑い返してくれました。
ひろみさんが帰ったあと、静江さんは吉雄さんと涼子さんを連れて、改めて仏壇に手を合わせます。すると、先頭で手を合わせていた涼子さんが、経机に見覚えのない金製のおりんが置いてあるのに気付きました。義母から何も聞いていなかった静江さんたちは驚きます。よく見ると、りん布団の下に紙が挟まっている・・・静江さんはすぐに紙を手に取り、中身を確認しました。
現金を盗られてしまった義母が金のおりんなど買えるはずないのですが・・・義姉たちには伝えていないことがあるようです。
※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ
在宅デザイナーの主婦です。息子と夫、そして猫と暮らしています。
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