前回のお話
メモ帳の件で初めて学童に話しをしに行った翌日の出来事を米田先生から聞いた赤井ふみさんは、ホウサクくんの家の人がなぜその段階で学童での騒ぎを把握していたのかが気になりました。すると、米田先生が「あぁ・・・それは彼が偵察に行っていたからですよ」と言って・・・。
ムスメが学童でトラブルに巻き込まれたお話６２
て・・・偵察！？
「はい・・・驚きますよね」
「偵察」という言葉に衝撃を受ける赤井ふみさんを見て、米田先生が共感します。
「最初に学童にいらした時に、忘れ物をよそおって部屋に入ってきたでしょう。
あれは赤井さんの様子を確認するためだったと思いますよ。」
と話す米田先生。
「メモの件が彼が思う以上に大きく騒ぎになってきたので、把握したかったんでしょうかね・・・。
その後自分が関係ないと装うために家の方に電話をしてもらい、先に手を打ったのかなと・・・」
米田先生はホウサクくんの心理をそう推察しました。
「そんなふうに立ち回ったら逆に余計怪しいですよね・・・」
「あはは、そうですね。いくら賢いっていう子でもやっぱりそこは経験不足なんでしょうかね」
子どもらしからぬ言動をするホウサクくんに子どもらしい部分を感じた赤井ふみさんと米田先生。
「完全に大人をナメていますよね・・・。難しい生活環境で育ったゆえでしょうかね・・・
ホウサクくんとナエコさんは常に大人を完全に信じていないような言動です・・・」
米田先生は溜息まじりに胸の内をこぼします。
「だからこそ私は慎重に話し合いたかった。彼らに自分からしたことを口に出し反省してほしかった。
だけどあの子達は学童の大人の誰のことも信頼しようとしませんでしたね」
米田先生の言葉に複雑な表情を浮かべる赤井ふみさん。
すると、米田先生は
「・・・あの赤井さん、私あなたに言いたいことがあります」
と言って・・・。
［６３］につづきます。
赤井ふみ
のんびり屋の私と元気いっぱいのムスメ、時々オトンで送る生活で起こったことやわたしの体験談を絵にしています。
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米田先生はホウサクくんとナエコさん兄妹の背景にあるものを理解した上でなんとかして向き合おうとしていたのですね。米田先生が赤井ふみさんに言いたいこととは・・・？
［ママ広場編集部］
