子どもの頃に読んでいた「本」・子どもたちに読んで欲しいおすすめの「本」について、今回は整形外科医の歌島大輔先生にお伺いしました。
小さい頃から、本が読みやすい環境でした
私は整形外科医であり、情報発信ドクターとして動画サイトのチャンネルなどを運営しております。そんな少し特殊な医師になるに至った、成長過程を簡単にお伝えしておきます。
私はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の研究者である父と専業主婦の母の長男として茨城県つくば市や埼玉県比企郡で育ちました。
親戚も含め、近い家系に医師はおりません。育った環境も特に都心というわけでもなく、塾や予備校などに通うというような経験もほとんどなく、自学自習のみで現役で国立大学医学部に合格しました。
特にこの経歴を自慢したいわけではなく、家系や環境からは若干の突然変異的に医師になれた理由として、子どもの頃に、本当にたくさんの本を読んだことがあると思っています。
特に私の両親は書籍についてはお小遣いの範囲を超えて、自由に購入を許してくれました。これにはとても感謝していて、毎日のように書店に入り浸っていたことを覚えています。
そんな中で特に僕がハマった本、今、振り返ると僕の人間性や学ぶ姿勢、向上心に強く影響した本を紹介させていただきます。
子どものころに読んでいた本、ハマった本、おすすめの本
小学生の頃は少年野球チームに入っていたので、「野球マンガ」をたくさん読んでいました。
「名門!第三野球部(講談社 むつ利之)」や「MAJOR(小学館 満田拓也)」など、多くの野球マンガ(スポーツマンガ)は努力の大切さと美しさと儚さを教えてくれました。
さらに、ちょっと変わった子どもでしたが、小学生の頃から「野球入門」のようなテーマの実用書をひたすら読んでいたと思います。
おそらく、小難しいトレーニング本を含め、ほぼ全ての本を読み込んだ自信があります。
それが今の「整形外科医」「スポーツドクター」「情報発信ドクター」としての原点だったように感じています。
さらに中学生、高校性になっていくと、よりメンタルやマインドというものに興味をいただきます。
これは精神的に病んでいたというわけではなく、野球がうまくなりたいとか、人間として成長したいという気持ちが強くて、「どうしたら成長できるのか?」の答えを求めて本をたくさん読んでいたように思います。
その中で影響を強く受けた本のひとつは「7つの習慣(キングベアー出版 スティーブン・R・コヴィー)」です。
この本はご存じの方も多いと思いますが、かなり骨太の本で、中学生くらいの私が全てを理解できるわけではありません。
でも、それでも、「ここに全てが書いてある」「これさえ理解し実践できればスゴいことになる」という漠然とした期待感で、理解しようと頑張った記憶があります。
さらに思春期特有のいろいろな悩みにおいて、気分を楽にして、背中を押してくれたのは「小さなことにくよくよするな!(サンマーク出版 リチャード・カールソン)」でした。
このように最初の「野球マンガ」を除いては、かなり変わった、子どもらしくない本を読んできた経歴がありますが、それらの安くない本を自由に買って読むことができた環境にはとても感謝しております。
特に裕福な家庭ではありませんから、今考えると、僕の書籍購入代は家計を圧迫していたと思います。
そして、本当に申し訳ないことに全ての本を全て読み切ったかというと、そうではありません。途中で難しすぎて挫折した本もあります。
しかし、それでも、それらの大量の本が今の僕をつくっていると思います。
ですから、もし、お子さんが「変な本を読んでいるな」とか「そんな買ってもどうせ読まないんでしょ」と思われたとしても、少し広い心で見守っていただければ嬉しいなと個人的には思います。
[執筆者]
歌島大輔先生
整形外科医
[プロフィール]
フリーランス整形外科医として、常に磨き上げ続けている肩関節鏡手術スキルを駆使し、五十肩・腱板断裂などを対象に治療をおこなっている。
また、情報発信ドクターとしての顔も持ち、「正しい医学情報をわかりやすく」をモットーに、情報発信・オンライン教育事業を積極的に展開している。
すごいエビデンス治療 | 整形外科医 歌島大輔
https://www.youtube.com/@d.utashima