[6]姉と比べられて育った私|遠く離れたはずの引っ越し先は家族との思い出の場所。まだ見ぬ姪からの電話に戸惑う

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前回のお話

非の打ち所がない姉サナさんを持つユイナさん。サナさんは美人で成績優秀、運動もできて中学では生徒会長とバスケ部キャプテンを務め、周囲から慕われる存在でした。一方ユイナさんは物心ついた頃からサナさんと比べられるのが当たり前。最初は必死に努力したものの、圧倒的な差を突き付けられ追いかけることをやめてしまいます。どうせ比べられるなら、とやけになるユイナさん。やがてサナさんは県内トップの高校から超難関大学と華々しい道を歩み、対するユイナさんはメイクにのめり込みギャルとして生きる道を選択。母親との衝突をきっかけに家を出て年上の彼リョウさんの所へ。大学には進学せずフリーターをしながら彼氏と同棲を始めました。その後、サナさんが結婚することになり、顔合わせだからと実家に呼び戻されたユイナさん。実家に帰ると母から服を渡され「恥ずかしくないようにそれに着替えて」と冷たく言われ、服を見るとなんとハイブランド!「来て帰っちゃお」と呟いた後顔合わせの席へ行ったユイナさんは、サナさんと誠実そうな義兄を見て「幸せそうで何より・・」とは思わず、早く帰りたいと急いでリョウさんの部屋へ。すると出て来たのはリョウさんと知らない女性。ユイナさんは部屋に置いてあった通帳を掴み取り、「誰からも愛されない人間なんだ」と大泣きしました。

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結婚資金が引っ越し資金にあて引っ越しを決意して早10年

姉の結婚相手に会うために実家に帰るも、早くリョウに会いたいと急いで帰ることにした私。リョウが好きなギョーザやおつまみを買ってウキウキしながら部屋のドアを開けると、出て来たのはリョウと見知らぬ女性でした。「オンナだよ、リョウの」とハッキリ言われた上に「ウチら以外にも3人くらいいる」と平然と言う女性の言葉に動揺するリョウ。私は咄嗟に家に置いてあった通帳を掴んで部屋を飛び出しました。そして「やっぱり私は誰からも愛されない人間なんだ」と思い、涙が止まりませんでした。

その後、ずっと鳴りやまない携帯電話を見ようともせず、じっと通帳を見つめていた私。

「結構頑張って貯めてたんだな・・私」そう思いつつ、「結婚資金が、まさかの引っ越し資金になってしまった」と、思い描いていた未来とは違う現実を叩きつけられました。

「あーもうっ!うるさっ!」そう言った後、電話を切り、すぐさま検索を開始。「保証人不要 格安賃貸 敷礼ゼロ」とキーワードを打ち込みながら、「引っ越そう。知らない場所へ。どこか遠くへ」と心の中で呟きました。

その結果、「遠くの知らない場所へ」と行くつもりだった私は、「なぁーんでここに来ちゃったかな・・」と言いつつ外に見える海を眺めていました。
引っ越して来て早10年、

何もかも忘れたくて、まっさらになりたくて選んだはずの引っ越し先は、昔、家族と旅行で訪れた場所だったのでした。「自分の意見が通ったのって、後にも先にもここだけだったなあ~・・」そんな風に思っていると、ピロンとスマホが鳴りました。

「・・お姉ちゃんは相変わらず『完璧』だなぁ・・」と呟きながら姉から届いたメッセージを見つめる私。誰とも連絡を取らなくなった私に、姉だけは変わらず連絡をくれたのでした。

「こんなんでも『妹』だから、気にかけてくれるんだろうなあ。ありがたいけど・・もう正直、今ある生活だけで十分・・」そう呟いているとお誘いが来ていたことに気づき、「私も参加す、る、よ・・」と急いで返信したのでした。

最後の文字を打ちかけたと同時にかかってきた電話に反射的に出てしまったのですが、その相手は、

「ユイナさん・・ですか?」
その声は、まだ見たこともない、姪からの声だったのです。

リョウさんの浮気が発覚し、「どこか遠くへ!知らない場所へ!」とやって来た場所は昔家族で旅行に訪れた場所。その場所に住むようになって10年の歳月が流れた後、姪っ子から電話がかかって来るなんて、なんだか勝手に家族のつながりの深さを感じてしまいました。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:コハダさんさん

最新のコメント
  • こんた より

    知らない土地に1人で来て、10年誰にも迷惑かけずに暮らすって、凄いよ。自信持って!

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