[21]お父さんの娘は私だけ|姉から両親を半分奪ってしまった。ずっと良い子でい続けた妹の胸の内

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前回のお話

最期の時が近づいた父幹久さんの病室で、「お父さんの娘は私だけ、だから遺産だって私とお母さんだけのもの」と言い放った長女の亜美さん。母の純子さんは、その言葉に愕然とします。次女の菜美さんは3歳で母親を亡くし、純子さんと幹久さんに引き取られた養子でした。亜美さんと分け隔てなく育てられ、性格は正反対ながらも仲の良い姉妹でした。成長するにつれ、優秀な菜美さんに劣等感を抱くようになった亜美さんでしたが、結婚して子どもにも恵まれ、幸せな生活を送るうちにその気持ちも薄れていきました。しかし、夫輝明さんの会社の経営が傾き始めると、亜美さんは再び菜美さんと自分を比べるように。家を手放して賃貸マンションへ移り、一軒家を購入した菜美さんに「いいよね、菜美は恵まれてて」と嫌味を言うなど、次第に距離を置くようになります。そんな中、幹久さんが病気になり、余命半年と宣告されます。3人が悲しみに暮れる中、亜美さんが夫に父親の病気を伝えると、輝明さんは「お義父さんの遺産って、どのくらいなんだ?」とまさかの発言。さらに「菜美さんは血がつながっていないのだから、遺産は亜美さんがもらってもいいのでは」と言われ、亜美さんは幹久さんがいなくなることを恐れながらも、心のどこかで遺産に期待している自分に嫌気がさしました。

1話目から読む

「本当の家族じゃないから」とずっと遠慮していた妹

幹久さんを失いたくないと強く思いながらも、余裕のない生活の中で、これからさらにレンにお金がかかる現実を考えると、無意識のうちに遺産を当てにしてしまう亜美。いつも両親を気遣い、お金にも気持ちにも余裕があるように見える菜美と自分を比べてしまい、心の中はぐちゃぐちゃになっているようでした。

積極的な治療は難しいと言われた幹久さんは、本人の希望もあり、自宅で介護をすることになりました。「立派なベッド、よかったね。リクライニングもスムーズだし・・・お父さんも楽になるね」そう言って菜美は微笑みます。幹久さんも「あぁ、ありがとう」と、なんだか嬉しそうです。

「お父さん思ったより元気だね、もしかしたらビックリするぐらい長生きするかも、私も毎日顔出すよ!それに・・・」私を元気づけようとしているのか、菜美はいつになくたくさん話します。私はそんな菜美に「菜美、落ち着いて」と声をかけました。

私は菜美に、幹久さんに恩返しをしようと無理をする必要はないと伝えました。「あなたは昔から『良い子』でいようとしすぎね」困ったように笑ってそう言うと、菜美は複雑な表情を浮かべて「・・・でも、私は」とつぶやきました。

「『お父さんの子じゃない、血がつながってないから』とでも言うつもり?そんなことを言ったらお父さんが悲しむわよ、あなたも亜美も、お父さんとお母さんの大切な娘」菜美の肩に優しく触れながらそう伝えると、菜美は涙を流しながら「私、亜美ちゃんからお父さんとお母さんを半分とっちゃったのかもって・・・ずっと大事に育ててもらって」と胸に秘めていた思いを打ち明けてくれました。

私は菜美を優しく抱きしめ、「私たちにとっては子育てしながらの楽しい毎日が本当に幸せだった、そんな2人がいい娘さんになって幸せに暮らしてる・・・それだけで十分恩返ししてもらってるのよ」と伝えました。「お母さん、私2人が大好き。まだ一緒にいたいよ」声を上げて、わんわんと泣く菜美。ずっと我慢していたけれど、本当は甘えん坊だったのね。

表には出さないだけで、菜美さんの中には、亜美さんから両親を半分奪ってしまったという思いがずっとあったのですね。誰も悪くないからこそ、気持ちの落としどころが見つからない。見ているこちらまで、つらくなってしまいます。

※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ

最新のコメント
  • ゆきんこ より

    なるほど、そうですね。
    純子さん夫妻が菜美さんを養女なさったマイナスって何かというと、
    亜美さん 成績がふるわないのや夫選び、そして今の苦境?は変わりなかったと思います。
    でも、贅沢が出来なくなったくらいの貧乏なら、比較相手はいないから、もっと大らかにいられたでしょう、大らかでいられwなくなったのがマイナス。

    両親 亜美さんにそれほどきをつかわなくてよかった筈なのに~ここがマイナス。

    菜美さん unknouwnですね。施設で育ったらハードモードだったけど、どこかの養子になって一人娘として育ったら気を使わなくてすんだでしょう。

  • みちあ より

    人間余裕があると周りの人にも優しくなれるんだよね。
    姉もあのまま裕福な生活が続けば歪んでいく事はなかった。
    妹は良い子でいないと捨てられるかも。とずっと不安が付き纏っていたと思う。
    お金は人をかえるんだな…

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