彼の母親が占いに出会ったきっかけ

太郎のお母さんから「占いを信じなかったせいでこうなった」と責められた私は、赤いメッシュの髪とピアスが2人に見えるよう、下ろしていた髪を耳にかけました。さらに、ポケットに忍ばせていた赤いハンカチも取り出します。言われた通り赤い物を身につけ、占いを信じて行動したにもかかわらず、太郎と円満に仲直りできなかったことを指摘すると、お母さんは顔を真っ赤にしました。
だけど、お母さんがここまで占いに縋るのには、ある理由があったみたいです。ご近所の方の話によると、太郎のお母さんは結婚後すぐに義両親と同居を始めたものの、周囲に知り合いがおらず、寂しい思いをしていたそうです。義母との相性も悪く、毎日のように厳しい言葉を浴びせられ、居場所のない日々を過ごしていたと聞きました。

そんなある日、当時流行していたカード占いでご近所さんを占ったところ、よく当たり、とても喜んでもらえたそうです。それをきっかけに、お母さんは占いを通じて、ご近所の方々と交流するようになったようでした。

「ご近所の人、みんな喜んでいて、楽しみにしているって言ってました」そう伝えると、お母さんは「そうでしょ!?私の占いはよく当たるのよ!だからみんな私の言うことを聞いてくれて・・・」と必死に話します。しかし、私はそんなお母さんの言葉を遮るように「いいえ、全然当たらないって言ってました」と、はっきり伝えました。

占いが全然当たらないと聞いたお母さんは、「えっ、えぇ・・・」と声にならない声を漏らします。私はのんびりとコーヒーを飲みながら、「たまーに、ごく稀に当たる、当たらないことの方が多い・・・まぁ当たらないと言っていました」と伝えました。しかし、お母さんは信じられない様子で「嘘よ、だってみんな私のところに来るのよ、占ってって」と否定しました。

私は小さくため息をつくと、「そう、みんな当たらない当たらないと言いながら、お母さんに占ってもらってたんです」と伝えます。すると、お母さんは声を震わせて「何で?可哀想だったから?1人で近所でも浮いてて、出来の悪い嫁って言われて・・・」と、ずっと抱えていた苦しい気持ちを吐き出すように言いました。
太郎さんのお母さんにとって、占いは周りの人と自分をつないでくれるものだったんですね。ご近所さんも占いが当たらないことは分かっていたけれど、きっとお母さんと話したくて、占いに来てくれていたのでしょうね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
監修・校正:ママ広場編集部 編集:石野スズ
脚本・作画:めめ
![ママ広場 [mamahiroba]](https://mamahiroba.com/wp-content/themes/mamahiroba-2024/images/common/logo.webp)
