[11]義母の遺産騒動|義姉たちが遺産のことで迷惑をかけることを見越して、お金をおりんに替えていた義母

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前回のお話

義母のトキさんと同居し、長年介護してきた静江さん。ある日、トキさんから「ありがとうね」と言われ、最期が近いことを悟ります。元気なうちに義姉の吉子さんと吉美さんに会わせようと夫の吉雄さんに提案しますが、介護を手伝わないのに文句ばかりの2人を呼ぶことには複雑な思いがありました。週末、義姉たちが訪ねてくると、義母の体調を気遣うどころか介護への不満や遺産の話ばかり。着物をめぐって争い始めると、義母は「遺産について娘たちと話すから」と静江さんを部屋から出します。実の娘は嫁とは違うのだと感じ、静江さんは寂しさを覚えました。その後、義姉たちは「現金と着物は自分たちのもの」と言い残して帰宅。以降、義母に会いに来ることはなく、ひと月後、義母は静かに息を引き取りました。義母の葬儀から少し経った頃、遺言書を開封するため家庭裁判所へ向かった一同。意気揚々と遺言書に目を通す義姉たちでしたが、そこに書かれていたのは、数年前に義父の遺産を増やそうとして詐欺に遭い、お金がほとんど残っていないという事実でした。遺産がほとんど残っていないと知り、すっかり意気消沈した義姉たちは、仏壇に手を合わせることもなく帰っていきます。その後、家族で仏壇に手を合わせに行くと、涼子さんが見覚えのない金のおりんに気付きました。

1話目から読む

おりんの下に隠されていたのは、義母から嫁に向けた手紙だった

ひろみちゃんが帰ったあと、改めて3人で仏壇に手を合わせていると、見覚えのないおりんが目に入りました。ピカピカと神々しいほどに輝くそのおりんは、どうやら本物の金でできているようです。すると涼子が、りん布団の下に紙が挟まっていることに気付きました。

りん布団の下にあった手紙は、義母が生前、私に向けてしたためたものでした。『前略、静江さん。今まで本当にありがとう。吉雄たちとの同居が始まったとき、私はお父さんを亡くしたばかりで寂しくて、静江さんにいじわるを言ったこともありました。本当にごめんなさい。でも、あなたたちとの暮らしは、新鮮な驚きに満ち溢れていて楽しかった』

『涼子の成長、知らない料理、違う価値観・・・本当に幸せでした。静江さんのぴっつぁとあくあぱっつぁは最高ね。今後のこと、また吉子と吉美が迷惑をかけそうなので、実は一計を案じました。大丈夫、お金は騙し取られていません。お父さんと自分のために、高級なおりんを買うのに使ったの。なんと、金製なの!音もいいのよ』私は、義母がピザとアクアパッツァに感動していたときのことを思い出し、クスッと笑います。・・・そうか。義母は義姉たちのことを先回りして、お金をおりんに替えていたのね。

『あの2人は、我が娘ながらがめつく、自分の手を動かさないどうしようもない子たち。でも、それでも私にとっては可愛い娘でもあるので、着物は許してちょうだい。静江さんはこの仏壇を大事にまもってくれるでしょう。・・・でも、もし今後何かあったら、このおりんを売り払っても私はおーけーよ。本当にありがとう、私はとても幸せでした』義母からの手紙は、そう締めくくられていました。

手紙を読み終えると、私の目からは自然と涙があふれ出しました。義母は、私が仏壇を守ることを知っていて、あえてこの場所に手紙を隠したのでしょう。義母が私にこんなふうに思ってくれていただなんて・・・今すぐ義母に会って、私こそお礼を言いたい。すると涼子が「あ、お父さんと私あての分もあるよ」と言いました。

手紙を読んだ涼子は「お父さんには静江さんを大事に、私には好きな道を生きなさいって」と微笑みます。それを聞いた吉雄さんは、「お袋らしいな」と寂しそうに笑いました。

ずっと良くしてくれていた静江さんに向けて、手紙をしたためていた義母。義姉たちが遺産のことで迷惑をかけることを見越して、お金をおりんに替えていたんですね。

※この記事は過去に公開したものを再掲しています。

※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ

最新のコメント
  • ゴールド より

    7年間黙っていようね

  • ははのは より

    良いお話ですが、現実問題、おりんとは言え価値があるものは財産分与の対象になるのでは?仏壇に隠しておいた現金なども仏壇相続しろと言われても中身の高価なものは遺産分割の対象となると聞きました。仏壇に近づかない娘達とは言え、万が一のこともあるので隠しておくのが正解。

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