実家に戻ってきた息子

朔が上京して2年。はじめは友達同士での共同生活や食生活、彼女のことなど心配が尽きませんでしたが、東京の暮らしにも慣れたのか、朔からの連絡の回数も減っていきました。便りの無いのは良い便り。そう思って過ごしていたある日、突然朔から『仕事辞めた。ルームシェアも解消することになった。』というメッセージが送られてきました。すぐに『どういうこと?今どこで暮らしてるの?』と返信すると、『友達の家を転々としてる』というのでさらに心配になりました。

いそいで夫に相談して、夢の東京生活だったけれど一旦区切りをつけさせようということになり、私たちは朔を東京まで迎えに行くことにしました。久しぶりに会った朔は、慣れない自炊できちんと栄養が摂れていなかったのか、ストレスなのかはわかりませんが別人と見間違えるほどに痩せてしまっていました。

げっそりと力なく座る朔の姿を見た私は、「もう何やってんの!帰るよ!」と言いながらも涙を流してしまいました。それを見た朔も「母さん父さん・・・ごめん」と泣きながら謝りました。自立したように見えても、まだまだ中身は子どもです。
こうして私たちは、また朔と3人の暮らしに戻ったのです。

夢破れて実家に戻ることになった朔でしたが、時は経ち、地元企業に再就職した朔は、会社員としてなんとかやっています。しっかりした彼女もできたようです。

未だに朔の部屋はいつも汚く散らかっているし、一人暮らしで慣れたはずだと思っていた家事は幻だったかのように家では何もしないし、いつまでも手のかかる息子ですが、母親の私としては、毎日会社へ行き、幸せに暮らしている元気な笑顔が見られるなら、私も幸せなのかなと思います。
やってみたかったことに挑戦して、それがどんなものなのか体験できたことは朔さんにとって「失敗は成功の基」になるのではないかなと思います。いくつになっても親にとって子どもは子どもですから、心配がゼロになることはないですよね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:モトヤマラミ 編集:石野スズ
作画:さいとうにこ
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無事に生きてたからよかったのでは?
母親が過保護というより、息子がダメ男だったとしか思えなかった