好きな服を買ってもらえると聞き嬉し涙

学校で必要なもの以外に何もない蒼ちゃんの部屋や、龍太くんのおさがりばかりの持ち物を見て、蒼ちゃんが妙子さんから冷たい扱いを受けているという事実を認めざるを得なかった浩太さんは、すぐに私たちに連絡をくれました。「全然知らなかった。知ろうともしてなかった・・」と後悔の涙を流した浩太さんは、覚悟を決めたように真っすぐ私たちを見て「蒼の荷物を持って実家に連れて行ってくれないか?」と言いました。ひとまず蒼ちゃんを妙子さんから離した方が良いと考えたのでしょう。私が「しばらくおばあちゃんちに行かない?」と聞くと、最初は驚きと不安の入り混じった顔をしていた蒼ちゃんですが、しばらくすると無言で深く頷きました。
しばらくの間、蒼ちゃんは義実家に行くことになりました。義実家に向かう車内で「ママと話すからちょっとの間待っててくれ・・。今まで辛かったよな」と浩太さんが謝ると、蒼ちゃんは無言で頷くだけでしたが、「そのリボン似合ってるぞ」と言われると、恥ずかしそうに頬を赤らめながらもとても嬉しそうでした。

義実家に着くと、カナちゃんと義両親が温かく蒼ちゃんを迎えてくれました。浩太さんは仕事があるためすぐに帰ってしまい少し不安そうにしていた蒼ちゃんですが、カナちゃんや更紗の笑顔を見て蒼ちゃんの顔にも少し笑顔が戻りました。義母が「昔のパパのお部屋を使ってね」と言うと蒼ちゃんは静かに頷きました。

私と啓太は、浩太さんから預かった蒼ちゃんの荷物を車から運びましたが、その荷物はあまりにも少なく「ランドセルと教科書・・荷物がこのくらいしかないなんてな・・」としんみりする啓太。本当に・・もっと早く力になってあげたかったと悔やまれますが、今はこれからのことを考える方が大切。私は「荷物置いたらショッピングモールに買い物に行こうよ!」と明るく提案しました。

義両親とカナちゃん、蒼ちゃん、私たち家族はみんなで近くのショッピングモールに出かけました。義母が「蒼ちゃん、好きなお洋服を買いましょうね」とにっこり話しかけると、蒼ちゃんは余程うれしかったのか泣き出してしまいました。

蒼ちゃんの服選びにはカナちゃんと更紗もノリノリで付き合ってくれました。「蒼ちゃんこれは?」「お揃いにしよ~!」と盛り上がる2人につられ蒼ちゃんに笑顔が戻りました。いつも龍太くんのおさがりばかり着ていた蒼ちゃんは、かわいいピンク色の洋服を着て満面の笑み。嬉しそうな蒼ちゃんを見てよかったと思いつつも、本当はママの妙子さんにこうしてもらいたかっただろうに・・と複雑な気持ちになります。でも、今は蒼ちゃんが楽しく安心して過ごせるといいなと願わずにはいられません。
好きな洋服を買ってもらえると聞いて涙を流した蒼ちゃん。やはり今までずっと我慢していたのですね。今は祖父母やカナさん、真衣さん夫婦と更紗ちゃん、みんなからたくさん愛情をもらってただ楽しく過ごしてほしいですね。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:藍川らづ
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