定期的に耳にするノロウイルス感染症のニュース。なんとなくは知っているけれど、予防方法や治療方法ってどんな方法なの?もしかかった場合、家族はどんな対策すればいい?そんな疑問について、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

ノロウイルス感染症は、「突然吐いた」「家族に次々うつった」「消毒はアルコールでいいの?」など、保護者の方からもよく相談を受ける感染症のひとつです。
ノロウイルスは、胃腸炎を起こすウイルスです。主な症状は、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛です。発熱を伴うこともありますが、高熱よりは軽い発熱にとどまることが多いです。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、おおよそ1〜2日程度とされています。症状は1〜2日ほどで改善することが多い一方で、乳幼児や高齢者では脱水に注意が必要です。
ノロウイルスはどこからうつる?
ノロウイルスは、とても少ない量でも感染することがあります。感染している人の便や吐いたものにウイルスが含まれ、それが手や物を介して口に入ることで感染が広がります。
たとえば、家族の誰かが嘔吐したあと、十分に処理できていない場所を触り、その手で食事をすると感染する可能性があります。また、感染した人が十分に手を洗わずに調理をすると、食べ物を介して広がることもあります。
食べ物では、十分に加熱されていない二枚貝などが原因になることがあります。ただし、家庭内では「食べ物そのもの」だけでなく、「感染した人の便や吐物を介して広がる」ことも多いため、食事管理だけでなく、手洗いや環境消毒がとても大切です。
予防の基本は「石けんと流水」
ノロウイルス対策でまず大切なのは、石けんと流水による手洗いです。
アルコール消毒は、インフルエンザや新型コロナウイルスなどでは有効な場面がありますが、ノロウイルスには効きにくいとされています。そのため、アルコールだけに頼らず、トイレのあと、オムツ交換のあと、調理や食事の前には、石けんでしっかり手を洗いましょう。
小さなお子さんの場合、手洗いが不十分になりやすいので、大人が一緒に確認してあげると安心です。指先、親指、手首、爪のまわりは洗い残しが多い部分です。
吐いたとき、家庭でどう対応する?
お子さんが突然吐いたときは、まず慌てず、周囲に広がらないように対応します。処理をする大人は、できれば使い捨て手袋とマスクを使用します。吐いたものはペーパータオルなどで静かに拭き取り、ビニール袋に入れて密閉して捨てます。
床やトイレ周辺など、吐物や便で汚れた場所は、家庭用の塩素系漂白剤を薄めたもの、つまり次亜塩素酸ナトリウムを使った消毒が有効とされています。衣類やシーツが汚れた場合は、ウイルスが飛び散らないように静かに扱い、可能であれば熱水洗濯や塩素系消毒を行います。
ここで大切なのは、「きれいに拭いたつもり」でもウイルスが残ることがある、という点です。特にトイレ、ドアノブ、蛇口、洗面台、テーブルなど、家族がよく触る場所は意識して掃除しましょう。
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