母親がずっと抱えていた思い


おばあちゃんは、昔の母さんについて教えてくれました。結婚前、アパレル店員としてバリバリ働いていた母さん。仕事が好きだったけど、父さんと結婚して僕が生まれてからは、仕事に打ち込む父さんを支えるために退職し、家庭に入ったそうです。
結婚後に知佳さんの家に来るようになっても、家事が得意なユカさんと違って活躍する場はない。だから手持ち無沙汰になっていたんじゃないかと、おばあちゃんは話しました。僕は思わず「だったらあんな性格の悪いことじゃなくて、手伝うとかせめて謙虚でいるとかすればいいのに」と口を挟みます。

するとおばあちゃんは「プライドの高い麻里さんには難しかったのかもしれないわね」と言ってクスッと笑いました。知佳さんやユカさんも、みんな仕事や役割を持って生き生きしているのに、自分には何もないと悩みを抱えていたのではないかとおばあちゃんは話します。何もなくなって寂しい気持ちは分かるけど、そんな理由があったとしても、母さんがおばあちゃんや知佳さんにしたことは決して許されることではないはずです。

それを伝えると、おばあちゃんは「実は私、麻里さんにお金を水増し請求されてたことは知ってるのよ」と困ったように笑いました。まさか、おばあちゃんが水増し請求に気付いていたなんて驚きです。おばあちゃんは、思い出し笑いをしながら続けます。「でも、結局罪悪感からなのか、私や知佳のお誕生日には麻里さんから高価で素敵な贈り物が届くの。彼女、お洋服屋さんだけあってセンスもよくて」

おばあちゃんは僕をまっすぐ見つめると「もちろん、麻里さんのしたことはいいことではなかったし、結果的に宗太とは離婚してしまったけど・・・ユウトはもっと麻里さんと話してみたらいいんじゃない?」と言いました。でも、やっぱり僕は母さんのしたことを簡単に許せそうにありません。

不満そうな顔をしていると、おばあちゃんが「確かに、麻里さんは間違えたけど・・・ユウトをこんなにもいい子に育てたのは麻里さんなのよ、少しいびつにはなってしまったけど、いつも一生懸命だったと思うわ」と言ってくれました。いろんなことがあったけど、いつもすぐそばで僕を支えてくれていたのは他でもない母さんでした。僕は、母さんのことを何も分かっていなかったのかもしれません。
みんな仕事や役割を持っているのに、自分には何もないという寂しさから、ユカさんや知佳さんに嫌がらせをするようになってしまった麻里さん。彼女のしたことは決して許されることではありませんが、ユウトくんとは、今からでもきちんと話し合えば、きっとまた以前のような関係を取り戻せるはずです。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
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元夫(主人公の父)「憎めないところがある」という言葉の意味、やっとわかりました。
いやでも、センスのいい高価なプレゼントっても水増し請求で義母からもらったお金使ってんでしょ?
仕事好きだったんならまた働けばいいじゃん
子どもが高校生ならそれこそ時間あるでしょ