子どもがケガをした時に気をつけることは?クリニック理事長林裕章先生にお伺いしました

アイコンイメージ

子どもがケガをしたけど、絆創膏を貼った方がいい?傷口は乾かした方がいいって聞いたことがあるけど、今もそうなの?絆創膏を貼るなら、どんなことに気を付ければいい?そんな疑問について、林外科・内科クリニック理事長の林裕章先生にお伺いしました。

転んでひざをすりむいた、お友達と遊んでひっかいた、砂場で手を切ったなど、子どもは毎日が小さなケガとの戦いですよね。
「このくらいの傷、絆創膏は貼るべき?」「消毒した方がいいの?」と迷ったことのあるママ・パパは、きっと多いはず。
結論からお伝えすると、ごく浅いひっかき傷で、血も出ておらず、汚れていない場合は、絆創膏を貼らなくても大丈夫です。

ただし「小さな傷だから何もしなくていい」というわけではありません。子どもは遊びの中で砂ぼこりや雑菌が入りやすいので、「まず洗って清潔にする」ことが何より大切。傷あとを残さないための最大のポイントは「最初の処置」にかかっています。

家庭での手当ての基本は「洗う・止血する・守る」の3ステップ

子どもが泣いていると親もつい焦ってしまいますが、まずは落ち着いてから3つの手順をおこないましょう。
(1)洗う:水道水でしっかり流す:
傷口に砂や土がついていたら、水道水の流水で30秒以上しっかり洗い流しましょう。
ご存知の方も多いかもしれませんが、オキシドールやマキロンなどの消毒液は、ばい菌だけでなく「傷を治そうとがんばっている皮膚の細胞」までダメージを与えてしまうことが分かっています。痛がる子どもに無理やり消毒液をかけても、治りが早くなるどころか、むしろ遅くなることもあるのです。
(2)止血する:
出血している場合は、清潔なガーゼやタオルで傷口を5〜10分間、しっかり押さえ続けます。
(3)守る:
血が止まったら、傷の場所や深さに応じて絆創膏で保護します。判断のポイントは次の章で詳しく解説します。

「傷は乾かす」は古い常識。今は「うるおい派」が主流

「傷はかさぶたを作って乾かして治す」と教わってきた方も多いと思います。でも、今の医療では、傷口は乾かしすぎず、適度な湿り気を保つほうが、痛みが少なく早くきれいに治ることが分かっています(これを湿潤療法といいます)。
皮膚の表面がカチカチに乾いた状態よりも、ワセリンなどで保護されたしっとり環境のほうが、新しい皮膚がスムーズに作られるのです。

ハイドロコロイド絆創膏で気を付けたいこと

薬局でよく見かけるハイドロコロイド素材の密閉型絆創膏。優れた製品ですが、使い方を間違えると傷を悪化させることがあります。

砂や泥、雑菌が残ったまま密閉してしまうと、内部で細菌が繁殖して化膿するケースが、臨床現場で頻繁に報告されています。
◎必ず水道水でしっかり洗ってから貼る(とても大切!)
◎動物・人に咬まれた傷には絶対に使わない
◎貼った後に赤み・腫れ・膿が出たらすぐ剥がして受診

この記事をSHAREする

この記事をSHAREする