[3]残念な僕の母親|やっと訪れた平和な日常が、母親が再び関わることで崩れてしまうのではという不安に襲われる

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前回のお話

高級マンションのペントハウスで暮らす、素顔非公開の超人気マンガ家知佳さんを叔母に持つ高校生のユウトくん。知佳さんが有名なマンガ家『緑乃トモヨシ』だと知らなかったユウトくんの母親麻里さんは、知佳さんをオタクだといつもバカにしていて、義母の持ち物だとばかり思っていたペントハウスを乗っ取りたいと考えていました。ワガママで図々しい麻里さんの言動が積み重なった末、とうとう両親は離婚。ユウトくんは父親宗太さんについて行くことに。麻里さんの希望で月に一度顔を合わせてはいるものの図々しい態度は健在で、ユウトくんは面会のたびに嫌気が差すのでした。しかも毎月面会したがるくせに、話す内容は仕事を紹介してほしいとか知佳さんの近況だとか、ユウトくんとは無関係な話ばかり。この面会に一体何の意味があるんだろうと思ってしまったのでした。

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平和な日常を壊されたくない

面会したがるくせに親子らしい会話は一切なく、父さんと離婚した母さんが口にするのは知佳さんの近況や仕事を紹介してほしいといった自分の都合ばかり。挙げ句の果てには、母親という立場を盾にして協力を迫ってきて、本当に嫌気が差します。このまま不快な思いをするだけなら、いっそ面会をやめてしまってもいいのではないかと思ってしまいました。

それから数日後のこと。今週は父さんが仕事で帰りが遅くなるので、知佳さんとおばあちゃんの家で夕飯をごちそうになることに。玄関に入るとユカさんが「ユウト君、いらっしゃーい」と、いつもの笑顔で迎えてくれました。この日の晩ごはんはカレー。ユカさんは本当に料理が上手で、正直家で食べるよりも気分が上がります。

食卓にはすでに知佳さんとマナちゃんが座っていて、「バターチキンカレー、オイシイ」「ねー」と、楽しそうに笑い合っています。2人の笑顔につられて、思わず僕の表情も緩みます。今日もこの家は平和だな。それにしても、知佳さんが売れっ子漫画家だなんて、改めてびっくりします。

「ごちそうさま、仕事戻りマス」カレーを食べ終えた知佳さんがそう言うと、ユカさんは笑顔で「後でシフォンケーキと紅茶持って行きますね!」と返しました。母さんがいた頃は、こんな穏やかな日常はありませんでした。この平和が母さんのせいで崩れたらどうしよう・・・そんな不安が胸をよぎります。

母さんは今も、僕から知佳さんの情報を聞き出そうとしています。もし、まだ知佳さんの財産を狙っていて、この穏やかな日常をかき乱そうとしているのなら・・・。そんなことを考えていると、ユカさんが「ユウト君、どうしたの?」と心配そうに声をかけてくれました。僕は意を決して、母さんのことを打ち明けます。

「母さんのせいで、知佳さんに迷惑が掛かったら・・・」そう口にすると、おばあちゃんは「麻里さん、相変わらずねぇ」と、呆れたようにため息をつきました。するとユカさんが突然「わかった!みんなで緑乃先生を守ろう!私も協力するから!」と、目をキラリと輝かせて宣言します。心強い申し出ではあるけれど、それはそれでなんだか不安な気がします。

麻里さんがいなくなって、ようやく青野家に平穏な日常が戻ってきたのに、再び麻里さんが関わることで、その平和が壊れてしまったらと思うと不安になりますよね。この穏やかな時間を守りたいからこそ、ユウト君が心配する気持ち、とてもよく分かります!

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ

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