[28]私の居場所を奪った女|同級生夫婦と距離を置きたいのに仲が良い娘たち。家に誘われザワつく心

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前回のお話

高校時代、両片想いだったワタルとカエデ。ところがカエデに『ワタルに近づくな』という手紙が届いたことがきっかけで、2人の恋は成就しないまま卒業となり、そのまま疎遠になってしまいました。手紙が届いてから、カエデの妹サクラが階段から不審な落ち方をしてケガをしたこともあり、カエデは手紙のことをワタルに相談しようかと迷いましたが大切な人たちに迷惑がかかることを考えて秘密にしたまま、いつも一緒に帰っていたワタルと距離を置き、サクラの彼氏である同級生のショウマと毎日一緒に帰るようになりました。そんな時、2人の気持ちを知っているシズクが手紙を利用してカエデとワタルどちらにも嘘をつき上手く自分がワタルと一緒にいられるように仕向けてしまいました。カエデへの手紙を止めるため、そしてカエデが望んでいることと信じてシズクと付き合っているふりをしていたワタルは、ある日カエデの家にショウマがいるところを目撃して自分は失恋したのだと思い込みました。ショウマがサクラの彼氏だと知らなかったのです。一方カエデは、ワタルとシズクが付き合い始めたのだと思っていました。サクラとショウマは全てシズクの仕業だと疑いますが、結局手紙の主も、シズクの仕業だったのかどうかも分からないまま卒業し、その後大人になってから再会したワタルとシズクは結婚しました。月日は流れ、久しぶりに地元に戻ったカエデは娘同士が同級生だったことでシズクと偶然再会しました。シズクへの疑いがまだあるサクラは、カエデのことが心配で仕方がありません。

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疑って疑われて

同窓会に出席したカエデとショウマ。一緒に座り話していると、ショウマの娘ナズナから「本当にカエデちゃんといるか証拠の写真送って」と大人顔負けのメッセージが届きました。可愛い娘のためにカエデとのツーショットを撮って送るショウマでしたが、同級生に「なになに?相変わらず仲良いね~」とからかわれました。ワタルを含め、高校当時カエデの妹サクラとショウマが付き合っていて、今は夫婦になっていることを知らない人たちは、付き合っていると噂のあったショウマとカエデにそんな言葉をかけても不思議ではありません。ショウマは「そりゃ~、長い付き合いですからね~。」とだけ答えました。

「怪しい~っ」と更にふざける同級生に「いや怪しくはないでしょ!もう~」と笑うカエデは、まさか妹の夫ショウマと自分が誤解されるなどとは夢にも思っていないのです。そんなやりとりを少し離れたところから無言でじっと見つめていたワタルの視線にも、カエデは気づきませんでした。

同窓会からショウマとカエデが帰るなり駆け寄るサクラ。「何もなかった?」高校時代、嫌がらせの手紙がカエデに届いたころに階段から不自然に落ちてケガをしたことがあるサクラは、シズクへの疑いが拭い去れず、気が気ではありませんでした。

同窓会では何もなかったものの、カエデがシズクから「今度カエデとアカネで家に来て」と誘われていたことを知ると、サクラは「行くの?」と心配そうに聞きました。カエデの娘アカネと、シズクの娘ミズキが仲が良いので深い意味はないと思いたいカエデは、もし誘われた時には自分は遠慮しておこうと思っていました。

でも、「もし誘われたらお姉ちゃんもついて行った方がいいと思う。万が一何かあったら・・・」とサクラに言われて、カエデも頷きました。

高校時代、カエデとシズクに届いた『ワタルに近づくな』という脅迫の手紙も、階段から落ちてケガをしたのも、サクラとショウマの関係を知らないワタルをカエデの家にショウマがいると分かっていて連れて行ったのも、ワタルとカエデを離れさせるためのシズクの仕業だと疑い、真相が分からないままのサクラにとっては姉のカエデが心配なのも無理はありませんね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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