[16]私の居場所を奪った女|つじつまが合わない。両想いカップルを助ける計画なのに溝を作り始めた女子

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前回のお話

高校時代、1軍女子だったカエデは仲の良い友達ワタルと、お互いに気持ちを言い出せないけれど、本当は両想いでした。ところが『ワタルに近づくな』という手紙が届くようになってからは、ワタルに迷惑が掛からないように距離を置いていました。何も知らないワタルに、シズクは手紙のことを密告。そしてワタルとシズクが付き合っているというウワサが流れれば両想いのワタルとカエデはまた一緒にいられるようになるとカエデに提案したら、カエデもそう願っているとワタルに告げました。カエデのことが心配なワタルは、カエデが望んでいるならとシズクの提案に了承します。それからシズクと一緒にいるようになったワタル。そんな中、ワタルはカエデといい感じのショウマが気になっていました。一方シズクは、自分に『ワタルに近づくな』と手紙が届いたことをカエデに打ち明けると、自分に届いていた手紙がシズクにも届いていたことでカエデはギョッとして「ワタルに話したの?」と心配します。カエデは以前、手紙のことをワタルに話そうとして、結局言えなかったのです。シズクは、ワタルがしばらく自分のそばにいてくれると話したとカエデに報告したのでした。

1話目から読む

彼は私のそばにいてくれる

笑顔で話しながら仲良く帰宅するワタルとシズクの姿を校舎の窓から見かけたショウマが「あの2人って付き合ってんの?」とカエデに聞くショウマ。「そうじゃない?仲良さそうじゃん」と答えたカエデに、ショウマは「ふ~ん・・・カエデはいいの?取られて」と聞きました。カエデの気持ちを知っているようです。「取られてって、私、別に。」気持ちをごまかすカエデです。

翌日、カエデはシズクに声をかけられました。申告そうな顔をして「私、どうしたらいいか分からなくて」と何かに怯えている様子です。「何かあったの?」と心配してカエデは聞きました。

すると、「これ」と言ってシズクが差し出した紙には『ワタルに近づくな。これ以上近づいたら許さない』と書かれていました。

手紙の内容を呼んだ瞬間、「えっ」と険しい表情になったカエデは「なっ・・・どうしたのこれ!?」と明らかに動揺している様子です。「昨日家に帰ったらポストに入ってて、私怖くて・・・」と言うシズクは今にも泣きだしそうです。

カエデが「ワタルには?ワタルには話した?」と聞くと、シズクは「うん。そしたら、しばらくそばにいるって言ってくれて。」と答えました。「そう・・・その方が安心かもしれないね。何かあったらまた教えて!」と本心で言ったカエデですが、カエデは自分に届いている手紙のことをワタルに話そうかと悩んだけれど、結局話せずに今に至るのです。「うん。カエデがいてくれて、よかった」弱弱しく言ったシズクです。

シズクの話では、ワタルとシズクが付き合っているという噂が流れたら、ワタルとカエデはまた一緒にいられるようになる、という計画をシズクがカエデに提案し、カエデも望んでいたはずです。ワタルと一緒にいることが増えたシズクに『ワタルに近づくな』との手紙が届いたのは計画通りのはずなのに、本気でギョッとしているように見えるカエデも、手紙のことを知ったワタルがシズクのそばにいることになったのも、つじつまが合わなくなってきましたね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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