最近目が見えにくい。若い人も注意が必要な白内障について南大阪アイクリニック院長渡邊先生にお伺いしました。

なんか最近見えにくい。疲れ?老眼?近眼?もしかすると白内障かも・・・?
今回は白内障について、南大阪アイクリニック院長の渡邊敬三先生にお伺いしました。

若い人も要注意!白内障について


子育て世代の皆さんは、家事や育児、仕事と大忙しの日々で疲れがたまりがちです。睡眠不足も重なると眼の不調、特にいつも難なく見えていたものがなんとなく見えにくいといった症状でお困りになることもあるかと思います。
多くの場合は睡眠を十分にとる、スマホを見る時間を減らす、などで症状は改善することが多いですが、いつまでたっても見えにくい・まぶしいなどの症状がある場合白内障かもしれません。
白内障は主に加齢に伴い発症する病気で、焦点を合わせる働きをしている水晶体(レンズ)が濁ってくることで、かすみやまぶしさ、老眼の悪化といった症状を自覚します。
強度の近視やアトピー性皮膚炎や糖尿病などの持病がある場合や、外傷歴、喫煙や過度な飲酒が原因となり、20代でも白内障が進行する場合がありますので、若いからといって気にしないと、進行が進んでしまう危険性もあるので要注意です。治療法としては主に手術をおこないます。点眼はありますが、医学的根拠がほとんどありませんので、注意が必要です。
また、一度かかると自然治癒することはありません。

白内障はピントを合わせる働きをしている水晶体が白くあるいは黄色く濁ってくるためにさまざまな症状を引き起こします。水晶体の形は円盤状で、近くを見たり、遠くを見たりするときにはその厚みを変化させて目の中の光を感じ取るフィルムの役割をしている網膜に綺麗にピントを合わせる働きをしています。その水晶体が濁ることで、物体を見えにくくしてしまうのです。

初期には日差しや車のヘッドライトがまぶしい、遠くの景色がかすむ、ゴルフボールのような小さなものが見えにくい、暗いところでは見えるけれど明るいところに出ると見えにくいといった症状が自覚されます。
また白内障になると水晶体が硬くなってくることによりピント調節がしにくくなり、眼鏡がなくても遠くが良く見えていたのに、かすんでくるということもあります。物や景色の見え方が変わったと感じたら、注意が必要です。

気になるときは早めの受診を

若年性白内障は片目だけが進行する場合も多く、左右で見え方が違う場合には、特に注意が必要です。
片目が見えればある程度の生活は出来るので、仕事や家事で忙しい中医療機関への受診が遅れてしまうと、白内障が進行し視界が真っ白になる成熟白内障になる場合もあります。

進行した白内障の手術は、合併症のリスクだけではなく、手術後の見え方にも影響が出てきますので、見え方の違和感が続く場合には早めに眼科受診をしましょう。

執筆者

渡邊敬三先生
南大阪アイクリニック院長

畿大学医学部を卒業後、同眼科学教室に入局し、府中病院(現 府中アイセンター)(和泉市)にて勤務。オーストラリア・シドニーでの研究留学などを経て、帰国後は同大学病院眼科にて医学部講師として、白内障外来および角膜・ドライアイ外来を担当する。 2016年より南大阪アイクリニック院長として最新の技術や医療機器を導入し、多数の白内障手術を執刀している。診療のかたわら、オウンドメディア「白内障LAB」やYOUTUBEチャンネルにて白内障や白内障手術の情報を発信している。

南大阪アイクリニック
http://www.shoyokai.or.jp/

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