SNSで知り合った人との付き合い方。子どもに危機感を持ってもらうには?
今回は一般社団法人ポジティブ子育て協会代表理事 和田リエさんに座談会で出た意見についてお話しいただきました。
SNSに潜む危険性
ネットやスマートフォンの使用が当たり前の日常となっている現代社会。
情報はいつでもどこでも手に入ったり、スマホで決済ができたりと何かと便利な時代となっています。
大人たちだけでなく、子どもたちにとってもスマートフォンが身近な存在であり、SNSも日常生活に溶け込んでいる一方で、危険性も潜んでいるということも知っておかないといけません。実際にSNSを使った子どもたちを巻き込んだ事件やニュースが後を立ちません。
現代社会では、SNSは切り離せないツール
現在は小学生からスマートフォンを持たせるご家庭が多くなっています。SNSといっても、いろんなSNSがあります。中にはゲームの中でDM機能やメッセージ機能があり、そこからのつながりで会いにいってしまうということもあるそうです。
当協会のママさん(40代ママ 中学2年女の子の母)のお話では、実際に中学生のお子さんのお友達がSNSで繋がった男の人の家に行ってしまった、ということも身近な話としてあるそうです。
だからこそ、大切なのは、まずは親がSNSのしくみを知ることも大切だと考えます。
スマホゲームのメッセージ機能を利用していると、ゲームという仮想空間の中で会ったことのあるような感覚になってしまうということもあります。でも、実際は匿名なので、本当は男性なのか女性なのかもわからないこともあります。30代ママ(小学4年生)のお子さんのお友達の実際あった例では、小学生の中でもゲームの中で繋がって、アイコンは女の子、でも会ってみたら、大人の男の人だったというケースもあるそうです。
子どもは、まだまだ成長段階なので、ここは親がしっかりと理解してあげること。仮想空間と現実の区別がつかないので、親がフォローして見守ってあげることが大切です。
例えば、アプリやゲーム内のチャットや、DMでつながったとしても、自分のことは話さないと、日々、伝えてあげることが重要です。小さいころから雑談から話せる関係性を構築する。小学生にもなれば、テレビやニュースを一緒に見て、内容を噛み砕いて説明してあげる。
ニュースでもSNSに関わる犯罪、事件等のニュースについて、
「なぜ、こういう事件がおこってしまうのか」
「事件が起きたら何が起こるのか?」
という危険性を親が子どもにわかりやすく噛み砕いて話してあげる。
当協会所属の30代女性のお話では、小4のお子さんがSNSで動画をあげていて、知らない人とやりとりをしていたという実例もありました。
ご本人はただフォローして欲しかっただけでやりとりをしていたということですが、
「知らない人とやりとりしてもいいけど、おうちを知られてしまったらどうなるか?」
「一方的に知られてしまった時、今後、どんなことが起こるのか」
の危険性を噛み砕いてお話ししたというとです。
あと、「どうしても会うことになったら、もし何かあったら、必ず伝えてほしい」ということもかみ砕いて伝えたそうです。
他には、SNSで繋がっていたら、誰がフォローしているか、を誰とつながっているかを共有できる関係でいたり、スマホのルールを決めて、スマホのアプリにフィルタリング機能を設定したりする。
危険から守るためにやっているということを子どもに説明する。親のほうでもSNSで繋がっている人を把握しておく。
実際に、当協会所属の30代女性・小6の女の子ママは、普段から危険性を伝えることによって、普段から人一倍、警戒心、危機意識が強いそうです。お友達とSNSでつながる時も必ず、親に確認してからつながる関係性ができているようです。
SNSでの他人や知らない人に会おうとするのは、リアルでの日常での物足りなさを感じているからではないか、という実際中学生のお子様のご意見もありました。
その一方で、SNSが一概に悪いわけではありません。ダメともいえません。SNSがあることによって、子どもの世界が広がることも事実です。
そのためにまずは、親たちがSNSのしくみを知って理解することも大切です。そして、ルールを決めておくということ。情報を親子さんたちでしっかりと共有しておくことが大切です。
普段からのコミュニケーションが大切
注意してほしいのは、頭ごなしに「SNSは絶対禁止!ダメ!スマホはダメ!」と頭ごなしにダメダメということは注意してほしいです。全部が全部、否定してしまうのは逆効果です。
子どもには子どもの世界があります。例えば、SNSがきっかけで、鉄道やお料理などの趣味の人とつながれることもあるし、知識も広がることもあります。趣味がきっかけで将来につながることもあります。そして、最近ではSNSの話題が分からないと、話の話題についていけないというお子さんもいるようです。
もちろん危険なこともありますが、全部を否定すると子どもは隠したがったり、親に話してくれなくなったりしてしまう。それが一番の最大の問題です。
一番大切なのは、「普段からの親子とのコミュニケーション」がとれているか。親子との信頼関係や、絆ができているかが一番重要です。
もちろん、SNSには危険がはらんでいることは事実ですし、今の時代、SNSを避けては通れないツールです。
個人情報もどこで流出するかわかりません。危険性についても親子間であらかじめコミュニケーションをとっておくこと。(例えば、SNSの利用時間、どのような情報を共有して良いかなど家庭内のルールを明確にする。)
普段から話しやすい環境をつくり、なんでも相談できるようなコミュニケーションをとれる親子関係を構築しておくこと。そのためには日頃からお子さんの話に耳を傾けてあげたり、日々、子どもの変化や成長に気づいてあげたりすることが大切です。変化に気づいてあげるということも、日頃からのコミュニケーションがないと気づけません。また、友達関係についても普段から気軽に話ができる環境をつくりましょう。
他にもスマホでのルールを最初に決めておいたり、自己判断しないように普段から伝えておいたり、未成年は見られないようにフィルターをかけるように設定するなど子どものSNSアカウントのプライバシー設定を一緒に確認して強化すること。大切なのは、「親子との信頼関係、そしてコミュニケーションの大切さ」です。
日々の親子間、家族間でのコミュニケーションとお互い信じる心を大切にして、お子さんの成長を日々見守っていきたいですね。
執筆者
和田 リエ
一般社団法人 ポジティブ子育て協会 代表理事
経歴
早稲田大学政治経済学部 経済学科卒業。新卒でみずほ証券会社、銀行に入社。会社員を辞めて海外(カンボジア)でのボランティア経験後、帰国し、野村證券に入社。結婚、出産を経て、2022年独立。
過去に会社員での経験を経て、女性のキャリアアップの難しさと、仕事と子育てとの両立の難しさに直面。東南アジアでの経験を通じて、「本当の豊さとは何か?」「本当の女性の自立とは何か?」を考えるようになり、起業して現在に至る。
「一般社団法人ポジティブ子育て協会」を立ち上げ、代表理事を務める。ポジティブビジネスアカデミーハピネスにてビジネスコンサルトとしても活動中。
「ママが人生を楽しむこと、幸せを感じることが子どもの笑顔と成長につながる」を理念に
全国、海外より200名以上のたくさんのママさん達が参加している。
「ポジティブママLesson」講座には1,000名以上参加中。
当協会主宰の「ポジママ・カレッジ」では、ポジティブ子育てとSNS集客を学ぶオンラインスクールを開講。修了後は「PPA認定ポジティブ子育てアドバイザー®」の認定資格を取得できる。「女性達の本当の自立と将来の子ども達への社会貢献」を目指す。
起業コンサルタントとしても活動中しており、雑誌にて記事連載、TV、ラジオにも出演中
一般社団法人 ポジティブ子育て協会
https://pojikosodate.com