前回の話
当初の予定を早め、二人目のときは妊娠8ヶ月半で実家に里帰りしたマキノさん。妊娠中期に不正出血が頻発し体調が心配だったのと、コロナ禍で社会情勢的にも不安があったことが理由です。赤ちゃんを無事に出産するためとわかってはいても、マキノさんは里帰りが早まったことを心苦しく思っていました。それは、ご主人がかなりのさみしがり屋だったから。さみしがり屋なご主人は、片道2時間かけて毎週会いに来ていたそう。そして、里帰りでの心配事は他にも・・・。
里帰りの懸念 8)上の子の人見知り
里帰りするにあたって、マキノさんの心配はさみしがり屋のご主人だけではありませんでした。
最大の懸念事項が・・・くうちゃんの「人見知り」。
生後4ヶ月から人見知りが発動したくうちゃんは、筋金入りのママっ子でした。
赤ちゃんの頃、病院で少し預かってもらったときはものすごい勢いで泣き続けたそう・・・。
そんなくうちゃん、一歳頃に実家に帰省したときもずっと泣いていて・・・
そろっと周りを窺って、ばあばに手を振られただけでギャン泣き。ばあばはショックを隠せません・・・。
自分から見ておいてギャン泣きするくうちゃんに
(怖かったら、見なかったらいいやん!!)
と思いながら必死にくうちゃんをあやしたのでした。
2歳を過ぎて比較的ましにはなったくうちゃんの人見知りですが、マキノさんにはまだまだ不安が残っていました。
(このままではまずい・・・)
そう思ったマキノさん、里帰りに向けてあることを考えました。
それが・・・
『おーいくうちゃん、ばあばだよー!今日は何して遊ぼっか!』
電話越しにくうちゃんに話しかけるばあば。
そう。マキノさんが考えたのは、毎日テレビ電話を繋ぎ、くうちゃんにばあばの顔を覚えてもらうこと!
「くうちゃん!ばあばだよ!ばあば!」
画面に映っているのがばあばだと何度もくうちゃんに教えたマキノさん。
「あいどーじょ」
画面のばあばに向かっておもちゃのフルーツを差し出すくうちゃん。
『わーっ!ありがとう!あむあむ、おいしい!』
画面越しにくうちゃんの相手をしてくれるばあば。
マキノさんがこの作戦を実行していたのは里帰り前の夏の頃。
(暑くて外出れないし、遊んでくれて丁度いいわ・・・)
電話越しに遊ぶ二人を見てそう思っていたマキノさんでした。
そして、この作戦が功を奏してか・・・
里帰りの日。
「ばあば!」
そこには笑顔でばあばを呼ぶくうちゃんの姿が!
「ばあば!きたよー!」
笑顔でばあばの元へ駆け寄るくうちゃん。
「くうちゃん!いらっしゃい!」
やっとくうちゃんを抱っこできる!とばあばもとっても嬉しそう。
そんな二人を見てホッと胸を撫でおろすマキノさん。
しかし、ばあばにはだいぶ懐いたくうちゃんですが・・・
「お!きたんか」
奥からひょいっと顔を出したじいじにくうちゃんはビクッ!
じいじはまだ苦手で泣いてしまったり・・・
「あれーマキノちゃんたち帰ってきてる!」
突然現れた人たちに驚いてギャン泣きのくうちゃん。
田舎で親戚の距離感が驚くほど近いマキノさんの実家は、親戚や近所の人が突然家の中に現れるという環境で、人見知りのくうちゃんには刺激が強かったそう。
しかし、その環境に揉まれたからなのか・・・
「あのねぇ!おすなでけぇきつくってるの!たいへんなのよ!」
と公園で初対面のマダムに話しかける現在のくうちゃん。
今では立派なコミュ力おばけに成長しているそう。
弟のへうくんも人見知りをしないので、二人して公園のマダムたちを魅了しているのでした。
続きます
次の話
マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。SNSで育児絵日記を描いています。
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人見知りのくうちゃんに少しずつばあばに慣れてもらえるよう考えたマキノさんのテレビ電話作戦、お見事です!刺激的な環境で揉まれたくうちゃん、とっても逞しくなりましたね!!
[ママ広場編集部]