乳歯が抜ける時期って決まってる？？抜けた後、永久歯がなかなか生えてこなくて心配。そんな疑問について、さまざまな患者さんを診察されてきたヒグチデンタルクリニック院長、三枝遵子先生にお伺いしました。
乳歯が抜ける時期ってあるの？
乳歯が抜ける時期はある程度決まっています。
大人の歯が生えてくる時期に乳歯が入れ替わり抜ける時期になるので、大人の歯が生えてくる6歳ごろに前歯が抜け始め、それから小学生頃に徐々に数本抜け、12歳ごろに、乳歯から大人の歯に抜け替わる時期とされています。ですが、これも平均で早い子は11才くらいで全て大人の歯になっている子もいますし、中学生くらいでも、生え替わらない子だっています。平均ですからね。高校生くらいに全部生え替わっていたら問題ないと思って良いのではないでしょうか。
また、タイミングによっては２～３本が一気に抜けることもよくあります。ただ、抜けた時にキレイに抜けているかの確認はした方が良いかもしれません。乳歯の歯根が残っていて、永久歯、大人の歯が生えるのを邪魔していることがたまにあります。
抜けた後の永久歯がなかなか生えてこなくて心配です…
そんなときは歯医者さんへ相談しましょう。先ずはレントゲンを撮り、歯があるかないかを確認しましょう。最近、先天的（せんてんてき）欠如（けつじょ）といい、生まれ持って歯が足りなく生えてこないケースもよくあります。また、歯が顎の中で違う方向に向いてしまい、全然生えてこないケースも稀にあります。その場合、引っぱり出やすくするような矯正をすることもあります。
最近は栄養が良く、昔より歯の大きさが大きくなっているといいます。よくは分かっていないのですが、たんぱく質の摂取量が増えたことが起因しているのではないかと・・・しかし、歯自体はたんぱく質よりカルシウムが主成分ですが・・・。今は顎が小さくて、歯は大きい特徴を持つお子さんが多いです。
昔のお子さんの乳歯は大人の歯が並びやすく、すきっ歯の子が多かったのですが、最近はすきっ歯ではなく乳歯の歯並びの良いお子さんが多くなりました。しかし、大人の歯は乳歯より大きい歯が生えてくるので、乳歯の歯並びが良くても、数本大人の歯が生え始めた時点で歯並びが悪く、矯正しないとますます歯並びが悪くなりそうなお子さんがいます。
少しでも心配なことがあれば、ぜひ歯医者さんに相談してみてください。
［執筆者］
三枝 遵子（さいぐさ じゅんこ）先生
ヒグチデンタルクリニック院長
［プロフィール］
1994年日本大学歯学部卒業。日本大学歯学部付属歯科病院・歯周病学講座を経て、台東区浅草で樋口歯科を開業。2009年にヒグチデンタルクリニックと名称を変え台東区雷門に移転、現在に至る。2011年に予防啓発活動として「ハミガキろっく」という歌を制作。2013年には「DVDでみる絵本」を制作。2021年には「なんではをみがくの？」という今更聞けない、大人にこそ読んで欲しい絵本を制作。欧米諸国並みに日本国民の歯の予防意識を向上させたい！と予防啓発に励む。
ヒグチデンタルクリニック ホームページ
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