[15]残念な僕の母親|みんな仕事や役割を持っているのに自分には何もない。居場所を失い葛藤していた母親

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前回のお話

高級マンションで暮らす、素顔非公開の超人気マンガ家知佳さんを叔母に持つ高校生のユウトくん。ユウトくんの母麻里さんと父宗太さんは、麻里さんが知佳さんの財産を狙ったことが原因で離婚しており父子家庭に。麻里さんの希望で月に一度顔を合わせてはいるものの、お金の話題ばかりでユウトくんは嫌気が差します。そんなある日、いつも通り知佳さんのマンションに向かうと、入り口で不審な動きをする麻里さんの姿が。何をしているのか聞き出そうとするも、麻里さんは頑なに口を閉ざします。どうせお金が欲しいだけだと察したユウトくんは、「もう来ないでくれ」と麻里さんを突き放しました。それ以降、麻里さんは知佳さんのマンションに姿を現さなくなりましたが、今度はポストに脅迫めいた手紙が投函されます。麻里さんの仕業に違いないと思ったユウトくんは、学校に行く前と帰りに入り口を見張ることにします。すると数日も経たないうちに犯人と思われる人物の姿が。しかし犯人は麻里さんではなく全くの別人。ユウトくんは犯人に襲われそうになるも、麻里さんの登場により無傷で済みました。ユウトくんは、自分が麻里さんの言葉を信じなかったせいで、みんなに迷惑をかけることになったのではないかと落ち込みます。すると祖母が、麻里さんの過去について話し始めたのでした。

1話目から読む

母親がずっと抱えていた思い

おばあちゃんは、昔の母さんについて教えてくれました。結婚前、アパレル店員としてバリバリ働いていた母さん。仕事が好きだったけど、父さんと結婚して僕が生まれてからは、仕事に打ち込む父さんを支えるために退職し、家庭に入ったそうです。

結婚後に知佳さんの家に来るようになっても、家事が得意なユカさんと違って活躍する場はない。だから手持ち無沙汰になっていたんじゃないかと、おばあちゃんは話しました。僕は思わず「だったらあんな性格の悪いことじゃなくて、手伝うとかせめて謙虚でいるとかすればいいのに」と口を挟みます。

するとおばあちゃんは「プライドの高い麻里さんには難しかったのかもしれないわね」と言ってクスッと笑いました。知佳さんやユカさんも、みんな仕事や役割を持って生き生きしているのに、自分には何もないと悩みを抱えていたのではないかとおばあちゃんは話します。何もなくなって寂しい気持ちは分かるけど、そんな理由があったとしても、母さんがおばあちゃんや知佳さんにしたことは決して許されることではないはずです。

それを伝えると、おばあちゃんは「実は私、麻里さんにお金を水増し請求されてたことは知ってるのよ」と困ったように笑いました。まさか、おばあちゃんが水増し請求に気付いていたなんて驚きです。おばあちゃんは、思い出し笑いをしながら続けます。「でも、結局罪悪感からなのか、私や知佳のお誕生日には麻里さんから高価で素敵な贈り物が届くの。彼女、お洋服屋さんだけあってセンスもよくて」

おばあちゃんは僕をまっすぐ見つめると「もちろん、麻里さんのしたことはいいことではなかったし、結果的に宗太とは離婚してしまったけど・・・ユウトはもっと麻里さんと話してみたらいいんじゃない?」と言いました。でも、やっぱり僕は母さんのしたことを簡単に許せそうにありません。

不満そうな顔をしていると、おばあちゃんが「確かに、麻里さんは間違えたけど・・・ユウトをこんなにもいい子に育てたのは麻里さんなのよ、少しいびつにはなってしまったけど、いつも一生懸命だったと思うわ」と言ってくれました。いろんなことがあったけど、いつもすぐそばで僕を支えてくれていたのは他でもない母さんでした。僕は、母さんのことを何も分かっていなかったのかもしれません。

みんな仕事や役割を持っているのに、自分には何もないという寂しさから、ユカさんや知佳さんに嫌がらせをするようになってしまった麻里さん。彼女のしたことは決して許されることではありませんが、ユウトくんとは、今からでもきちんと話し合えば、きっとまた以前のような関係を取り戻せるはずです。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ

最新のコメント
  • コロコロり より

    元夫(主人公の父)「憎めないところがある」という言葉の意味、やっとわかりました。

  • トクメイ より

    いやでも、センスのいい高価なプレゼントっても水増し請求で義母からもらったお金使ってんでしょ?
    仕事好きだったんならまた働けばいいじゃん
    子どもが高校生ならそれこそ時間あるでしょ

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