[11]優等生の裏の顔|いじめはまだ終わらないと予想した両親はできる限りのことはしようと誓い合う

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前回のお話

美沙さんは中学2年生の歩実ちゃんを娘にもつ一児の母。そろそろ子離れかなと思っていた矢先、歩実ちゃんが学校でいじめられているかもしれないという疑惑が浮上。夫の博之さんと相談ししばらく見守ることにした美沙さんですが、靴が泥だらけになっていたり、体操服に穴が開いていたりといじめの可能性は高まるばかり。ある日、いつもより帰宅が遅かった歩実ちゃんのカバンに悪口が書かれビリビリに破れたノートを見つけていじめを確信した美沙さんはさすがに黙っていられなくなり歩実ちゃんを問い詰めました。歩実ちゃんが泣きながら話してくれたのは、いじめているのは優等生として有名なクラスメイトの風見さんとその友達で、テストで風見さんよりも成績が良かったことで言いがかりをつけられたのが始まりだということでした。さらに、帰宅が遅かったのは理科準備室に閉じ込められていたからで、気づいた先生がドアを開けてくれたものの、特に何も聞かれずドアの建付けが悪かったと言われただけだといいます。風見さんだけでなく学校側の対応にも不信感を抱いた美沙さんと博之さんは学校へ連絡し、話し合いの場を設けてもらいました。当日は風見さんと母親、担任の水原先生、そして学年主任の先生が集まりますが、風見さんのお母さんはあからさまに面倒くさそう。博之さんが学校側の責任を追及しようとすると水原先生は泣き出し、意見を聞かれた風見さんは友達がやったことで自分は知らなかったと涙ながらに説明しシラを切りました。学校側は風見さんの言い分を信じて理科準備室への閉じ込めは設備上の問題で、いじめをしていたのは風見さんではなく他の友達だと認識。学校の事なかれ主義と反省した素振りを装う風見さんに美沙さんは「こんなの茶番じゃない」と憤りを感じましたが、話し合いはそのまま終了。話し合いのときも謝罪の言葉を口にしつつニヤリと笑う風見さんを見ていた美沙さんは、帰り際に歩実ちゃんに「告げ口してんじゃねーよ」と風見さんがぼそりと言うのを聞いて全く反省していないことを確信します。

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いじめはまだ終わらないと予想する両親

歩実がいじめを受けていることについて学校で話し合いの場を設けてもらったものの、学校側は事なかれ主義で話にならず、風見さんは反省したふりをしていただけで実際は全く反省していないことがわかりました。

帰宅後、全く納得のいかなかった先ほどの話し合いについて家族で話をしました。「一体何なんだあの態度は。学校もあの子の親も。歩実、辛かったら転校してもいいんだぞ」と博之は怒り心頭。「そうね。風見さんとも離れた方がいいんじゃない?」と私も言いましたが、歩実は「うん・・。でも、友達もいるし。学校が嫌いなわけじゃないから」と転校は気が進まないよう。「歩実、理科準備室のことは言わなくてよかったの?」と聞くと、「だって、証拠もないし。たぶん先生も風見さんを信じるでしょ」と最初から諦めているようでした。

「大丈夫。あまり1人にならないようにするし、気を付けるよ」と笑顔を作る歩実に「歩実の気持ちは尊重する。でも、また何かあったらすぐにお父さんとお母さんに話すんだぞ」と博之が言うと、歩実は「ありがとう」と言いながらクッキーを抱きしめました。本当は辛くて怖いはずなのに・・私たちに心配をかけまいと気丈に振る舞う歩実に胸が締め付けられました。

歩実が寝た後、私と博之はもう一度話し合いました。「これでよかったのかな」と呟いた私に「今は学校に通いたいっていう歩実の気持ちを尊重するしかないかな」と歯がゆそうに言う博之。私は、風見さんが話し合いのときに噓泣きをしていたことや、帰り際に小声で告げ口するなと歩実に言っていたことを話しました。

博之も風見さんの言動に違和感を覚えていたようで、「やっぱり。話し合い中も全然反省している態度じゃなかったしな」と納得の表情。「そもそも、歩実の話だとあの子が主犯でしょ?」と言うと、「頭の回る子みたいだし、あの言い分で逃げ切れる、どうせ証拠なんてないってわかってんだろ」と博之が悔しそうに言いました。

「でも、向こうのやり方は分かった。引き続き歩実のことは注意して見てやってくれ」と言われ、私は力強く頷きました。そして「多分、今回の件はまだ終わらないと思うんだ。親としてできる限りのことはしよう」という博之の言葉に気を引き締めました。

たしかに風見さんの態度をみるとこれで歩実ちゃんへのいじめをやめるとは思えません。先生も風見さんの演技にすっかり騙されていて頼りになりませんし、学校へ行きたいという歩実ちゃんの気持ちを尊重しつつも気が気ではありませんね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:きちやん
人生2回目なの?と思うようなしっかり者の長女けいと、のんびりマイペースな長男ひかと、優しい夫との日々を描いてます!

最新のコメント
  • 匿名さん より

    器物損壊で刑事事件にしてやれよ。
    内々で解決しようとするから頭の良いやつに丸め込まれちゃうんじゃないかな。
    そもそも論点変わってるでしょ。

  • 匿名 より

    この子の両親 しっかり対応してくれそうだけど証拠がないとまた逃げられるよね。
    娘さんにバレないように隠しカメラか盗聴器を付けた方が良さそうだよね
    担任も校長も いじめっ子をしんじてるしね
    あとは弁護士に相談かな?

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