絵本の読み聞かせは子どものメリットだけじゃない?やり始めて気づいた親のメリットとは

今まで何度も読み聞かせの時間をつくりたい、習慣にしたいと思ってはきたものの、朝はギリギリまで寝ていたくて結果バタバタ、そして仕事が終わってからは保育園お迎え→お風呂→ご飯の準備→片付け→洗濯機まわしながら洗濯物たたむ→洗濯物を干すというバタバタの中で、読み聞かせのたった15分という時間を捻出する努力を放棄していた私。

新たな時間をつくるのはいったん諦めて、とりあえずお布団に入ってから1冊だけ絵本の読み聞かせをすることにしました。
これなら絶対につくれる時間なので毎日1冊は絵本を読む習慣がつけられるし、楽!(私が。)
それから1ヶ月、息子はこの時間がかなり気に入ったようで、「今日のお話は何にしようかなぁ♪」と絵本とぬいぐるみを抱えていそいそとベッドへ向うようになりました。

なぜ息子に絵本の読み聞かせをしたいかというと、想像力、理解力、語彙力、表現力などを育みたいし、息子とのスキンシップの時間をゆっくり取りたいからです。
息子の成長のため。
そう思っていましたが、実はそれだけではないことに気づいたのです。



絵本を読み聞かせていたつもりが...

最近お気に入りのお話がキンダーブック(月刊保育絵本)の中にあります。
特にこのシーン。

積み木で遊んでいたお兄ちゃんクマ(ロンくん)に絵を見せたい妹クマ(ランちゃん)が何度も見てと言ってくるので、お兄ちゃんクマがつい怒ってしまっています。

同じお話が2回目、3回目となった時は、途中で「次はどうなるんだっけ?」とか「どうしてこの子は泣いてる/怒っているの?」「トラだったらどういう気持ち?」とか質問をしながら進むのですが、この息子のお気に入りのシーンで
「トラだったらどうする?」と聞いてみたところ、
「怒らないよ。」
そっか。トラが積み木で遊んでるのに、ランちゃんが見て見て!ねぇ見て!って何回も言ってきたら、トラはなんて言うのかな?と、状況をもう少し具体的にイメージできるように聞いたときの息子の返答に、ハッとしました。
息子は優しい口調でこう言ったのです。

「見るんだよ。」

あ...。そうだよね。
なんだか胸がチクッとしました。
食事の準備で忙しい、掃除中、仕事中、息子が「ねぇママ見て!見てママ見て!」と何度も言ってくると、余裕がない時はイライラして、まさにこのロンくんのように強い口調になってしまう自分の事が情けなくなりました。
そうだね、見たらいいんじゃんね。その数分、いや、もしかしたら数秒で息子は満足なのに...。

このシーン、自分と重なったのかな。だから何度も読みたいのかな。
私が怒った口調になったとき、息子はどうしていたっけ...
そうだ、息子はそんな時悲しい顔で「ママ、仲直りしようよ。」「ママ、やさしいお話で言って。」と言うのです。

もう、反省しかない。
絵本を読み聞かせているつもりが息子の心に残っている悲しいことを読み取れた気がして、
あぁ、読み聞かせは私のためにもなっている、と思いました。



絵本がきっかけになった息子の告白

先日、寝る前の読み聞かせの時に息子がそっと打ち明けてくれました。
「こまってること、あるよ。」

その時に読んだ本が、自分の言葉で泣かせてしまった子に謝る、というお話だったので
悪いことしちゃったなぁとか、イジワル言っちゃったなぁって思ったことある?
そんな時はどうしたらいいのかなぁ?
などと、質問をしていた時の事でした。

「トラがね、Sちゃんのことひっぱってね、泣いちゃったの。」
「トラごめんね言ったのに、Sちゃんぜんぜんいいよって言ってくれないの。」

Sちゃんは年少クラスの時からよく名前を聞く仲の良い女の子。
どうやら一緒に遊びたかったトラがSちゃんを強くひっぱり、泣かせてしまったようです。
完全に私の予想ですが、女の子はウルトラマンごっこはあまりやりたがらないぞ、息子よ。

どうしたらよいか息子と話した結果、
・どうしてひっぱったのか(=一緒にあそびたかったから)
・ごめんね、一緒にあそぼう
二つのことを、Sちゃんにもう一度言うと息子が自分で決めました。

翌日、保育園から元気に帰ってきた息子に聞くと、
「Sちゃんにごめんね言ったよ。いいよって言ってくれた。」
とスッキリしたいい顔をしていました。

絵本の読み聞かせは、普段見ることができない保育園での様子をなんとなく把握できるきっかけになるし、息子が胸の内を話してくれる貴重な時間だな。
そう言えばこの前は、大好きな女の子の話もしてくれました。

やっぱり読み聞かせの時間は習慣にしようとあらためて思いました。

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