こんにちは8です。
少し前ですが、「ご愁傷様」という言葉について興味深い話を聞きました。
身内に不幸が遭った方に、同僚の方が「ご愁傷様です」と言ったそうです。
それを聞いていた後輩の方が、そっと「そんな失礼なこと言ったらだめですよ」と窘めたんだとか。
「ご愁傷様」は、身内の不幸や相手を気の毒に思う気持ちを表す言葉ですから、こういう場面で使うのは正しい使い方です。
しかし、辞書で調べてみるとこんなことも書かれています。
ご愁傷様
[形動]
1 相手を気の毒に思うさま。身内を失った人に対するお悔やみの語。「このたびはご愁傷様でございます」
2 1をもじって、気の毒に思う気持ちを、軽いからかいの意を含めていう語。「休日にも出勤とはご愁傷様」
恐らく後輩さんは、2の意味だけを知っていて、上記のように窘めたのでしょうね。
もともとはひとつの意味だったところに、使われ方によって別の意味が加わった例かな、と思うのですが、いつ頃から頻繁に使われ始めたのかはイマイチ確証が取れず。
しかし、デリケートな言葉であることは確かですよね。
ちなみにこんなとき、他にどんな言い方ができるかというと、下記のような表現があります。
・お悔み申し上げます。
・ご冥福をお祈りいたします。
気になる方はこちらの表現がいいかもしれません。
他にも意味が勘違いされそうな言葉というと、下記のようなものがあります。
気の置けない
本来は「気兼ねすることがない」「気を使うことがない」という意味。
警戒している状態であるなら「気の抜けない」が正しい言い回し。
煮詰まる
話し合いや議論を重ねて結論を出す段階になること。
物事が進行しなくなることを指すのは「行き詰まる」。
役不足
力量に比べて、役目が不相応に軽いこと。
力量に対して荷が重いことは「力不足」という表現になります。
ほんの一例ですが、アレ?と思った言い回しがあった方もいるのではないでしょうか。
こうやってみると、いろいろと勘違いしていそうな言葉がありそうですね…。
時代とともに意味が変わる言葉も確かにありますが、今、この時代ではまだ「おかしい」と指摘される言葉は、なるべく正しい言葉で使っていくよう心掛けていきたいですね。