占いの結果が良くなかったとき、どんな風にすればいい?なにか良い方法はあるのかな?そんな疑問について、一般社団法人インナークリエイティブセラピスト代表 佐藤城人さんに運勢と運命、それどれに分けてお答えいただきました。今回は運勢編前編です。
占いの種類と聞いた場合、皆さんは何を思い浮かべますか?
タロットカード・おみくじ・四柱推命・姓名判断・手相などでしょうか。
これらは、運命に関するものと運勢に関するもの、この2つに大きく分けることができます。
運命とは、運の命のことです。宿命や天命に近く、生まれつきの気質などのように先天的な要素が強いものです。四柱推命や姓名判断などで分かるといわれています。
運勢とは、運の勢いのことです。運の勢い(趨勢)を見るもので、その時々や状況などに応じて変化するもので、タロットやおみくじなどで知ることができるといわれています。
占いの結果が悪かった場合の対処法について、運勢と運命の2回に分けて考えてみます。今回は「運勢編」です。
占いというと、「信じるか、信じないか」または「当たるか、当たらないか」
この観点で捉える人が多いようです。ただ、あと一つ「活用するもの」でもあります。では早速、皆さんに質問です。
《質問その1》
ある神社をお参りしたあなた。おみくじを引いたところ「凶」が出てしまいました。あなたは、どのような行動を取りますか? 次の4つからお選びください。
(1)持ち帰り、何度か読み返す
(2)気分転換のため、カラオケに寄り道をする
(3)境内の枝に結びつけて帰る
(4)吉が出るまで何度も続ける
おみくじは、今後の未来を予測するもので、運勢を知る部類の占いになります。そして、多くのおみくじには、今後気をつけるべき点などが具体的に書かれています。
「凶を回避するために気をつけること」とか、「〇〇をすると運勢が悪くなる」など、今後の行動の指針となるものです。
では、質問の答え合わせです。正解は(1)読み返し、行動に移すことが大事です。
「過去は変えることができない。しかし、未来を変えることはできる」この言葉を耳にしたことはありませんか?
おみくじで引いた結果を変えることはできません。ただ、実際に書いてある内容は、今後起こり得る(予言)がほとんどです。そうであるのならば、未来を変えるためにできることを考える方が大事です。
では、(2)はどうでしょう?
私は、これもある程度OKと捉えています。
なぜかというと、占いの結果を気にしすぎる人の特徴の一つ。それが、「気分転換が苦手」なことです。
「過去は変えることができない」とお伝えしました。気分転換が苦手な場合、反省と後悔の区別も苦手です。
反省とは、改善点を探すために、過去の行動などを検証することです。後悔とは、過去の起きたことに、いつまでも囚われ縛られることです。
結果的に、反省は前を向くことができます。しかし、後悔ではそれができません。
「おみくじで出たこと」は結果です。こだわり続けるのは後悔と同じです。だったら、(2)のように気分を発散、切り替えることも必要でしょう。
このように考えると、(3)も捉え方次第では、OKといえそうです(読み返すことが、できなくなりますが)
悪い捉え方の例は、凶なんか嫌だ!とやけを起こしたり、「なんで、なんで」と不安に慄いたりしながら、枝に括りつけることです。そうではなく、「悪い運気を手放すために」と呟き、一旦気持ちをリセットするために結びつけるのです。そして、気分転換ができたのならば、「どうすれば、上手くいくのだろう?」と考え直してください。
気分転換が苦手な場合、「なぜ、こんなことが起きたんだ?」と原因究明をしがちです。もちろん、原因を明らかにすることも大事です。しかし、おみくじで凶を引いた理由は、どれほど考えても 100%解明することはできません。結果的にグルグル思考に陥ってしまいます。大事なことは「なぜ? なぜ?」と過去ばかりに意識を向けるのではなく、「今後どうしたら?」と、未来志向でも考えることです。
執筆者
佐藤城人(さとうしろと)
一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会 代表
心理カウンセラー・心理セラピスト・気功師範
経歴
過去にアルコール依存症を患った経験があり、それを克服する過程で40代に再度大学に入学、心理学と出合う。
各種依存症やインナーチャイルドを抱える方、さらには摂食障害の悩みなど、これまで10年間で約5,000名様の悩みをサポート。
近年はヤングケアラーはインナーチャイルドの予備軍と位置づけ、お子さまや親御さまの支援にも力を入れている。
2019(令和元)年一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会を設立。
カウンセラー・セラピストの養成にも力を入れている。
一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会
https://in-ct.org/