前回の話
アユの気持ちを知らないタクマは、サユリとの仲を取り持ってほしいとアユにお願いしました。冗談でサラリとかわそうとしたアユでしたが、サユリのことが本気だと言うタクマの目を見たら何も言えなくなってしまい、タクマに協力するすることになってしまったのでした。
友達の彼氏[8]彼女の「一番」
帰り道、サユリと2人になったところで切り出してみた。
「タクマさんのこと、どう思う?」
サユリはどうしてそんなこと聞くの?と言わんばかりの顔で私を見て
「どうもなにも思わないよ?」
と、慌てたようではなく、自然にそう答えた。
タクマさんのサユリに対する気持ちを伝えると、
「アユはタクマのことが好きなんじゃないの?」
そんなこと・・・私に言われても・・・
いつもの私を必死に装って言った。
「でもさぁ、タクマさんが誰を選ぶかは自由じゃん?
わたしの顔を立てると思ってさ!1回!1回でいいから遊びに行ってよ」
「アユがそれでいいなら・・・」
と言って乗り気ではなさそうなサユリに「いいよいいよ!」と背中を押した。
それからまもなくして、タクマさんから2人が付き合い始めたと喜びの報告があった。
サユリからの報告は、特に無かった。
それから数ヶ月経ったけれど、サユリは付き合っているタクマさんがいるのに私といる時間は以前と何も変わっていなかった。
正直なところ、タクマさんとサユリが一緒にいるところを見なくていい時はホッとしていた。
その日はウキウキした様子だったサユリ
「今度2人で旅行行かない?」
サユリが見せてくれたのは海が近い隠れ家ロッジという魅力的な写真。
「選べるBGMの中にアユの好きなアーティストがいっぱいあって~・・・」
やっぱりサユリは変わらず私のことを気にかけてくれてる。
「行こう!ぜひ!」
すごく楽しみになってきた。
続きます
次の話
ママ広場オリジナルマンガ「友達の彼氏」は毎日更新します。お楽しみに!
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※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
※登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
脚本:のきわだ
1児の母。子育てに奮闘中。
作画:コハダさんさん
LGBTQ当事者、1児の母。
里帰り育児漫画やLGBTQを絡めた創作漫画を描いてます。
監修:ママ広場編集部