前回の話
密かに想っていたタクマさんへの気持ちに気づいていたサユリ。「アユの気持ちが届くといいね、応援してる」と笑顔で言うサユリに、アユはやっぱりサユリは大親友だと思っていました。まさかこの関係が変わってしまうとも知らず・・・。
友達の彼氏[7]好きな人の好きな人
サークル仲間との食事にサユリも誘い、居酒屋でカンパイ。
案の定、サークルの男子たちはサユリに集まってくる。
「相変わらずかわいいね~」
「彼氏は?いるの?」
「ちょっと!みんなサユリにちょっかい出さないで!」
全く油断も隙も無い。ピュアなサユリにはもっと誠実な相手が・・・
「ちょいちょい、俺のサユリに手ぇ出さないで~」
そう言ったのはタクマさんだった。
「サユリちゃんなかなか落ちないのよー」と冗談めかしく言うタクヤさん達が盛り上がるなか、サユリは全く気にしていない様子でお手洗いへ席を立った。
一人になった私のところへタクヤさんが「なー、アユー」と声をかけてきて言ったのは
「俺さ、本気でサユリちゃん気に入ってるんだけど、協力してくんない?」
という・・・予想はしていたような、絶対聞きたくなかったような、そんなことばだった。
他の男子に言うようにサラッと受け流そうとしたけど、タクマさんは私の言葉を遮った。
「俺、本気なんだよ。」
真っ直ぐに私を見つめるタクマさんの目。でも心にあるのはサユリ。
断る理由なんか見つからなくて、無理やり笑って
「仕方ないなぁー」
って、そう言うしかなかった。
私が協力すると言ったらタクマさんは大喜びで私にハグしてきた。
「それでこそアユ!愛してる!いい女だな~」
そんな言葉を聞いたって、何も嬉しくなんかないよ、タクマさん・・・。
その私たちの光景を、微妙な表情で見ているサユリにタクマさんも私も気付くわけがなかった。
続きます
ママ広場オリジナルマンガ「友達の彼氏」は毎日更新します。お楽しみに!
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※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
※登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
脚本:のきわだ
1児の母。子育てに奮闘中。
作画:コハダさんさん
LGBTQ当事者、1児の母。
里帰り育児漫画やLGBTQを絡めた創作漫画を描いてます。
監修:ママ広場編集部