
子どもの予防では、水ぼうそうワクチンを忘れずに
子どもにとって最も現実的な予防方法は、定められた時期に水ぼうそうワクチンを受けることです。
日本では、生後12か月から36か月になるまでの子どもを対象に2回の定期接種が行われています。標準的には、1回目を生後12〜15か月、標準的には2回目を1回目から6〜12か月後に接種します。
水ぼうそうワクチンは水ぼうそうの発症や重症化を防ぐだけでなく、自然感染した子どもと比較して、将来の帯状疱疹の発症リスクも低くすると考えられています。ただし、接種しても水ぼうそうや帯状疱疹を完全にゼロにできるわけではありません。
母子健康手帳を確認し、接種が完了していない場合は、かかりつけの小児科や自治体に相談しましょう。
大人には帯状疱疹ワクチンという選択肢も
大人の帯状疱疹予防には、帯状疱疹ワクチンがあります。日本では、1回接種する生ワクチン「乾燥弱毒生水痘ワクチン『ビケン』」と、2回接種する組換えワクチン「シングリックス」の2種類があります。
組換えワクチンは高い予防効果が長く続く一方、接種部位の痛み、筋肉痛、疲労、発熱などが比較的多く現れます。生ワクチンは免疫機能が低下している人や免疫抑制治療中の人には使用できません。
2025年度から、65歳になる人などを対象に帯状疱疹ワクチンが定期接種となりました。2025~2029年度は、年度内に70歳、75歳、80歳などになる人にも経過措置があります。費用や対象者は自治体によって異なるため、祖父母を含め、住んでいる自治体の案内を確認してください。
公費接種の対象外でも、50歳以上の人や、病気・治療によって発症リスクが高い18歳以上の人は、医師と相談のうえ組換えワクチンを接種できる場合があります。
帯状疱疹かも、と思ったら早めに受診を
帯状疱疹の治療では、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を使用します。
主な薬には、アシクロビル(先発品名:ゾビラックス)、バラシクロビル(先発品名:バルトレックス)、ファムシクロビル(先発品名:ファムビル)、成人に使用されるアメナメビル(先発品名:アメナリーフ)などがあります。子どもでは年齢、体重、腎機能や重症度に応じて薬の種類と量を決めます。
抗ウイルス薬は早く開始するほど効果が期待できます。一般には発疹が現れてから72時間以内が特に望ましく、日本の診療ガイドラインでは原則として5日以内の開始が目安とされています。72時間を過ぎていても、新しい水ぶくれが増えている場合や重症化リスクがある場合は治療が必要なことがあるため、受診を諦める必要はありません。
痛みに対しては、アセトアミノフェン(先発品名:カロナール)などの鎮痛薬を使用します。強い神経痛がある場合は、神経の痛みに対応した薬やペインクリニックでの治療が必要になることもあります。
抗ウイルス薬は、皮膚症状の治りを早め、新しい水ぶくれを減らし、急性期の痛みを軽くする目的で使用します。ただし、治療を始めれば後遺症を完全に防げるというわけではありません。
また、後遺症として代表的なものに「帯状疱疹後神経痛(たいじょうほうしんごしんけいつう)」があります。これは皮膚の症状が治ったあとも、3か月以上にわたって痛みが続くものです。年齢が高い人ほど起こりやすく、子どもでは比較的まれですが、痛みを長引かせないためにも早めの治療が大切です。
次の症状があれば急いで医療機関へ
次のような場合は合併症の可能性があるため、早急な受診が必要です。
●額、まぶた、鼻の先に発疹がある
●目の充血、目の痛み、見えにくさがある
●耳の中や耳の周囲に水ぶくれがある
●顔の片側が動かしにくい
●難聴、耳鳴り、強いめまいがある
●高熱、激しい頭痛、嘔吐、意識の変化がある
●発疹が全身に広がっている
●尿が出にくい
●免疫を抑える病気や治療がある
目の周囲の帯状疱疹では視力障害、耳の帯状疱疹では顔面神経麻痺や難聴を残す可能性があります。皮膚症状が軽く見えても、目や耳の症状があれば、眼科や耳鼻咽喉科での診察が必要です。
まとめ
帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが神経の中で再び活動して起こる病気です。高齢者に多いものの、子どもや若い人にも起こります。
家族が発症した場合は、水ぶくれを覆い、手洗いを行い、水ぼうそうの免疫がない子どもや妊婦、免疫機能が低下している人との接触に注意しましょう。
最も大切なのは「帯状疱疹かもしれない」と思った段階で、できるだけ早く受診することです。片側だけに痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれが現れたら、自己判断で様子を見続けず、小児科、皮膚科、内科などに相談してください。
※本稿の構成案作成および医学的情報の整理・校閲に生成AIを使用し、最終的な内容は執筆者が公的資料および診療ガイドラインと照合して確認しました。
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