放課後、吉村先生はマモル君、ヒロくん、ケンゴ君を集めてマモル君を蹴ったことや命令したことについて指導した後、蹴られたマモル君に謝るよう促しました。更に、ケンゴ君にはヒロ君に命令したことも謝るよう言いました。マモル君は「もうしないならいいよ。」と言ってくれたので、吉村先生はこれで一安心、と思ったのですが、当の子ども達の顔はなんだか微妙な様子だったのです。吉村先生は今回のトラブルについて、それぞれのお母さんに報告したのですが・・・。
小学生息子がイジメっ子!?[8]まさかうちの子が?
吉村先生は、それぞれの保護者へ連絡をしました。
先ずはマモル君のお母さんです。
「あの子達やんちゃだから!絶対何かあると思っていました!」
予想以上に怒っていたマモル君のお母さんに、吉村先生は伝えました。
「二人とも反省していますし・・・マモル君も許すと話していましたので。保護者の方にもしっかり伝えます。」
それでも気が静まらない様子のマモル君のお母さんでした。
「当然です!うちの子は優しいから・・・今回の行為は許せないです!
しっかりご指導をお願いします!!」
そしてケンゴ君のお母さん。
「えっ?ヒロ君に命令!?
息子を怖がってる?ヒロ君は幼稚園の頃から仲が良いので、本当とは思えないのですが・・・」
ケンゴ君のお母さんの言葉を聞き、吉村先生は
「・・・お母さん受け入れられないんだな・・・子ども達は認めているのに・・・。」
「遊んでいただけ」と言ったケンゴ君の全く反省していない様子を思い出しながらそう感じました。
「一度、息子に確認してみてもいいでしょうか?」というケンゴ君のお母さんのことばに
「もちろんです確認してみてください。」
と答えたものの、吉村先生は「ケンゴ君本当の事言うかな・・・。
お母さんもちゃんと真実を受け止めてくれるかな・・・」と思っていたのです。
ヒロ君のお母さんはというと・・・
「ヒロがそんなことを!?マモル君は大丈夫でしたか?」
驚きとともに、とても心配そうにしていました。
「ヒロ君はマモル君にもしっかり謝れていましたよ。
ただ、心配なのはケンゴ君を怖がっているようで・・・」
吉村先生のことばに、ヒロ君のお母さんは
「ケンゴ君を怖がる??」と、さらに驚いた様子でした。
「はい。私の前で怖いとハッキリと言いました。今までそんな様子はなかったですか?」
そう聞きながら、吉村先生は
(ケンゴ君のお母さんと同じ意見・・・)少し意外に感じました。
一方のヒロ君のお母さんは、
「ケンゴ君とは仲が良くて・・・今まで怖がるということはないのですが??」
と吉村先生に伝えながら混乱していました。
(ケンゴ君ってあのケンゴ君よね?そんなことないと思うんだけど・・・)
吉村先生は、
「ヒロ君はケンゴ君が怖いって言えないのかもしれませんね・・・
子ども同士の事なので、注意深く見ていただければと思います。」
とヒロ君のお母さんに伝えながら、
(きっとそうだ・・・私たちが守ってあげないと)という考えにまとまりつつありました。
続きます
「小学生息子がイジメっ子!?」は毎日更新します。
--------------------------------
※ストーリーは体験者の話を元に作成編集したものであり、登場人物や団体名は仮名です。
※実在の人物や団体等とは関係ありません。
[脚本・編集]ママ広場編集部 [編集・作画]めめ
作画:めめ
のらりくらりと育児をしながら日常のイラストを描く3児の母。