子育ての悩みを抱え込まないで
今の時代・環境・社会で子どもを育てることは至難の業です。子育てには人手を要します。ママとパパだけで頑張りすぎず、上手に周りを頼りながら、いろんな大人に関わってもらいましょう。
現代はいろんな価値観で溢れ、選択肢も増えています。「学校」を例に挙げても、行くことが当たり前の時代ではなくなり、行かないことを選択する子どももいます。今回は、登校を促すことを前提にまとめていますが、そもそも学校の環境が我が子に合っているのか?という部分から悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。親の価値観と子どもの価値観も異なります。どうしていいのかわからない・・・という時には‘より多くの人との関わりが子どもの心・体・脳を育てる’ということを思い出してください。学校以外で、そのような環境が得られるのなら、お子さんはしっかりと育つことができます。まずは、子どもが何に反応しているのかを確認し、どのような場面なのかを見極められると、対応がわかってきます。
(1)成長が求められる場面
(2)環境が合っていない場面
(3)休息が必要な場面
多くの場合、(1)であることが多いです。経験不足によって、人間関係がこじれていることもよくあります。傷つきから守るだけでなく、乗り越えられるような体験にしてもらえると、同じようなことがあった際には自分で解決できるようになります。傷はかさぶたができ、元の状態に戻ります。子どもの心も同じです。
それでもやっぱり辛いとなると(2)なのかもしれません。思い切って環境を変えるのも、選択肢の一つになるでしょう。環境を変えることが怖いこともあります。
何が嫌なのか、何が辛いのかもわからないこともあります。そのような時は(3)なのかもしれません。頭で考えすぎて、自分の心と体の声が聞こえなくなっている時です。「何もしない」ことが必要な時もあります。これらの判断は親だけでは難しいです。客観的に我が子を見てくれる仲間をたくさん見つけてください。親にはできない声かけなどしてくれる大人の存在は、子どもにとっても親にとっても、とてもありがたいものです。
執筆者
鎌田 怜那
一般社団法人マミリア代表理事
臨床心理士・公認心理師
子どもの‘発達する力’に魅了され、その魅力を伝える活動をしている。
昨今の育ちの環境に危機感を覚えつつも、愛情深い母親たちの出口の見えない悩みに、道筋を示せるよういろんな方法で情報を発信している。
自身も3児の母でもあり、支援しつつも支援してもらいながら、思い通りに行かない子育てを楽しんでいる。
悩んでいるうちに、子どもは大きくなりますよ!子どもと、仲間と一緒に発達していきましょう!!
一般社団法人マミリア
https://www.mamilia.jp