[2]それぞれの想い|育休はお互い様と言うけど、子どもを望まない独身の私はずっと損な役回りをするしかない

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前回のお話

シングルの白井さんは、社内でワーママさんの「シワ寄せ役」にされていることに不満を抱いていました。この日も、子どもが熱を出したと会議室を慌てて飛び出していった同僚を見て「またか・・・」とため息。早退した同僚の仕事を毎回引き受けさせられたり、申請した有休を何度も変更させられたり・・・白井さんには日常茶飯事。頭では仕方のない事と分かっているけれど、やっぱり重なれば重なるほど不満が募ってしまうのでした。

育休明けの同僚に不満を言おうものなら白い目で見られる

独身で子どもがいないという理由から、日常的に育休明けの同僚のシワ寄せ役を任される私。早退した分できなかった仕事を毎回引き受けさせられたり、申請した有休を何度も変更させられたり・・・一度だけならまだしも、重なれば重なるほど不満が募ってしまいます。仕方のないことだって頭では分かっているんですけどね。

その日の休憩中、同じ部署のワーママである大宮さんの話題になりました。「大宮さんすごい急いで出てったね、お子さん大丈夫かな」そう話す同僚に、私は「お子さん体弱いのかな、結構お休み多くて大変そうだよね」と相づちを打ちつつ、ついでに仕事の愚痴を口に出してみました。

同僚は一瞬固まって私に冷たい視線を向けると、「まぁでもいつかは通る道かもだからお互い様というか」「親の介護とかで休む可能性もありますからね」と大宮さんをフォローし始めます。仕事と育児に奮闘するワーママさんを責めるのは、今の世間ではタブー。私は心の中でやってしまったとつぶやきながら、「そうよね、オタガイサマ・・・」と愛想笑いしました。

いつかは子どもを産むかも、親の介護で休むかも、でもその「かも」がない人はずっと損な役回りをしないといけないのでしょうか。正直、私は子どもを欲しいと思ったことがありません。だって子育てをしている人たちはみんな大変そうで、自分を犠牲にして会社にも迷惑をかけて・・・毎日自分をすり減らして生きていくなんて、私には絶対できないと思いました。

いつ休むかわからない子育てをしている社員、現場は常にギリギリなのに新しい人を雇おうとしない会社、サポートは他の人がやるのが当たり前と思っている人たち・・・全部他人の犠牲を前提に成立していることを分かっていない人が多すぎます。

私たちの部署の場合、全て私ひとりの犠牲のもとで成り立っています。デスクに積み上げられた大宮さんの仕事を前に、思わず深いため息がこぼれました。独身で他の人より時間があることも、責任の重い仕事を任される立場にいることも重々承知しています。それでも私だって、ひとりの人間なのです。

私だって本当は、自分の仕事だけを終えて定時で帰りたいし、おひとり様だからこその自由時間を思いきり楽しみたい。子育て中の人から見れば、「そんな自由私たちにはない」と言いたくなるのも分かります。それでも、それは独身の私にとって当然の権利のはずです。譲り合い、助け合いと言いますが、現実は私ばかりが譲っている状態。正直もううんざりしています。

なんてこと言えるはずもなく、私は今日も残業して大宮さんが置いていった仕事をこなします。心の中でため息をつきながら、独身という立場は本当に損な役回りだとひそかに愚痴をこぼしたのでした。

同僚にワーママのシワ寄せをさせられていると愚痴っても、返ってくるのは「お互い様」という言葉ばかり。誰ひとりとして、親身に耳を傾けてはくれません。それどころか、仕事と育児に奮闘するワーママへの不満を口にすることがタブーな風潮がある世の中。白井さんのようなシングルが何も言えなくなってしまう気持ちもわかります。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

最新のコメント
  • さい より

    感謝とか謝ってさえいればあとは結局知らんぷりなのがワーママよ。
    周りの人員を手配しないという広い意味でのマタハラだとキチンと言ってくれ。
    でもワーママは言わないでしょ。だからズルいのよ。結局ワーママ自身は他人の犠牲はどうでもいいと思っていると思われても仕方ない。

  • 読者 より

    譲り合い助け合いって皆が言ってるんだからな、介護や育児が理由じゃなくても譲ってもらえば良いよ。

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