一姫二太郎という考え方が根強く残る田舎で生まれ育った奈々さん、奈々さんにはお姉さんがいて、お父さんに「二太郎」として男の子を切望していたようで・・。
「性別を聞いてがっかりした」「お前が男だったら・・」「どうして女なんだ」と繰り返し言われるうちに「男の子のようになる」ことが正しい事だと思うようになっていったそうなのですが・・
男の子に生まれなかった私[2]本当は可愛くなりたい。
私には男三兄弟の従兄弟がいて、
親戚での集まりがあると、いつもやんちゃに遊び回っていました。
「もー、男子って本当に子どもだよね~!奈々?」
と姉に言われても、
「あはは!本当に元気だなー!」
と、父が本当に楽しそうに従兄弟たちを眺めていたので、
私も彼らの真似をすることにしたのでした。
遊びも、言葉遣いも、仕草も・・全部全部、その従兄弟たちを真似て・・
そうすれば、父が喜んでくれると思ったのです。
それでも・・体までは男の子にはなれず・・
銭湯で男湯に歩いて行く父について行こうとすると、
「こら、あんたはこっち!」
と姉に連れ戻されて、女湯に入るのでした。
当たり前です。だって私は心も体も「女」の個体だから。
姉は可愛いものが大好きで、いつもフリフリのワンピースやプリンセスのような服を着ていました。
本当は・・
私もそんなお洋服が着たかった。
私もかわいいものが欲しかった。
でも私の役割は男の子。
「はぁー・・奈々に女の子らしいところはないのかしら・・」
母はため息をついていましたが、別に良かったのです。
だって、うちには女の子はお姉ちゃんがいるから、
私が女の子だとがっかりされるから。
続きます。
ママ広場オリジナルマンガ「男の子に生まれなかった私」は毎日更新します。おたのしみに!
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※ストーリーは体験者の話を元に作成していますが、登場人物や団体名は仮名で作成しています。
※実在の人物や団体等とは関係ありません。
[脚本]ママ広場編集部 [作画]みつけまま
作画:みつけまま
2歳長男・0歳次男(R5.3月誕生)を子育て中のワーママです。