入院生活四日目の22時頃、産院の待合室でママたちと院長のお茶会が開催されました。助産師さんに誘われしおさんも参加したのですが、なぜか素直に楽しめません。その理由は、自分の赤ちゃんだけ治療でこの場に一緒にいないから?と思ったのですが・・・そうではありませんでした。しおさんはおしりに奴の存在を感じていたのです・・・(汗)
出産よりも産後が辛い。[39]~入院編~
楽しいはずのお茶会もおしりに感じる奴(イボ痔)の存在のせいで素直に楽しめないしおさん。
皆が楽しそうにしている中、1人だけ一点を見つめて固まっています。
(院長に押し込まれたはずの奴が何故!?だめだ・・・座れなくなってきた)
「しおさん大丈夫かい?」
しおさんの様子がおかしいことに気づいた院長が声をかけます。
「尻が痛くてスワレマセン」
「それは困った!助産師A!痛み止め持ってきて」
痛みを堪えぷるぷる震えながら答えたしおさんに痛み止めを出してくれた院長。
しかし、時間が経ってもおしりの痛みは治まらず・・・
「すんません。帰って寝ます」
参加からものの数分で泣く泣くお茶会から離脱することになってしまったしおさん。
「もっとお菓子も食べたかったし話したかったけど、もう私の尻がそれどころじゃない。
てかなんでみんなあんなにピンピンしてるんだ!?」
しおさんは部屋に戻って不貞腐れ気味にドサッと布団に倒れ込みました。
「あぁ・・・なんて散々な入院生活なんだろう。
出産したらあとはもうハッピーだって思ってたのに・・・。
まか・・・明日で退院だから別にもういいんだけどさ」
そう思ったものの・・・
「そうだ・・・赤ちゃんは退院できないかもしれないんだった。
本当に大丈夫なんだろうか・・・」
赤ちゃんが黄疸で明日一緒に退院できないかもしれないことを思い出し気分が落ち込みます。
その後、おしりの痛みをドーナツ型のイスで凌ぎながら夜中の授乳をしていたしおさんは
腕の中の赤ちゃんに話しかけました。
「産まれてから君は本当に静かだね。
・・・本当に私のこの状態を察してくれてるのかな・・・まさかね」
黄疸って聞いたときは取り乱しちゃったけど私たちの子ならきっと大丈夫だ。
赤ちゃんの生きる力を信じよう・・・。
赤ちゃんをぎゅっと抱きしめながらそう思ったしおさんでした。
[40]に続きます。
しお
令和4年10月長女出産。
0歳児はじめての育児にゆるーく奮闘中です。
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辛かった入院生活も終わって明日は退院・・・嬉しいけれど、赤ちゃんのことを考えると不安で堪りませんね。赤ちゃんの生きる力、信じましょう!
[ママ広場編集部]