ついにお声がかかり、PTA委員になりました。長男の小学校生活最後の年、懇談会の雰囲気が今までと全く違う!

長男が小学生になり、6年目。

この学年では、委員決めをする年度初の懇談会に出席すると

すでに立候補者で委員が決まっている状態で。

PTA委員をなかなか引き受けることができない(というか、避けたい)兼業主婦にとっては、とってもありがたい状況にあったのです。

「あれ、もしかすると、このまま何もやらずに卒業できる……?」

と、都合のいいように考えていました。

そして、今年も初の授業参観と懇談会のお知らせが。

なんとなく、回ってこないだろうなと漠然と思って参加したのですが……。


 

雰囲気が違う! 6年生だから??

4年生の長女と日にちが重なっていたため、懇談会の時間の前半は長女の方へ出席。

こちらも、立候補者メインで委員が決定したため、そこから6年の方へ移動しました。

(長男の学年は毎年さくっと決まるし、もう終わってるかな~)

と、のんきに考えていたのですが。

静かにドアを開けると、重い空気に満たされ、静まり返った教室。

オノマトペ的には「どよーん」という感じでしょうか?

私はママ友ゼロなため、このような時にあまり誰かとおしゃべりするということはないのですが。

他の方は結構おしゃべりが盛んで、和気あいあいとした雰囲気だったはず。

それなのに。

今は、誰もが他人と目を合わせないように俯き。

前に立って司会をする、去年の役員さん2人も身の置き場がなさそう。

「……どなたか、お願いできませんか?」

多分、私が来る前にも何度も質問しているのでしょう。

2人の声に疲れが感じられます。

でも、その声も今日の教室には空しく響くのみ。

何これ。

PTAの役員決めって、毎年こんなに殺伐としてたっけ??

6年生でやると面倒くさいとは聞いたことがあるけど、そのせいなんでしょうか。

呼吸をするのもためらわれるような、物々しい雰囲気。

司会の2人に声をかけられると最期とでもいうように。

周囲のお母さん方は、出来うる限り己の存在感を消しています。

それは、光学迷彩や隠れ身の術を身に付けてるんじゃないかと思えるほど。

……すごい技術。

でも、委員が決まらないと帰れないんだろうな、どうしよう。

クジとかになるのかな。

面倒になったなぁと思いつつ、この時も私にとってはどこか他人事でした。


 

白羽の矢が立った? 突然名前を呼ばれ……

永遠に思われるような、重い沈黙の中。

「では、今まで一度も委員の経験のない方に、直接お声がけしたいと思います」

司会の方の声に、俄かにざわつく教室。

多分経験者なのでしょう、安堵した顔も見られます。

……あれ?

未経験者ってことは、私、該当してる……?

そう思った瞬間。

「長男君。長男君のお母さまいらっしゃいますか?」

なんと!

まさかのトップバッターで呼ばれた私。

「はーい!」

と、反射的に手を挙げて答えると。

次の瞬間、バッと教室の視線が私に集中!!

そして司会の方がすぐさまに隣に。

「いずれかの委員、お願いできますか?」

突如変わった教室の空気感。

司会の方のすがるような視線。

周囲からの期待のこもったプレッシャー。

「えっとぉ……。仕事があるので、平日日中の集まりには参加できないことも多いのですが……」

しどろもどろ答えると、

「大丈夫です! メールで連絡します」

「大丈夫です!自宅でできる仕事もあります!」

抜群の連係プレーで、畳みかけてくる司会の2人。

この空気の中、断れる人、いるんでしょうか。

「……じゃあ、決まってないものの中で、自宅でやりやすいものってどれになりますか?」

司会の2人に薦められ。

結果、広報委員を受けることとなりました。

広報はPTAの会報作成が仕事ですが、記事書きは自宅でも可能とのこと。

決まった瞬間に、教室からは拍手喝采!

「はじめてお引き受けするので、戸惑うことも多いかと思います。

仕事もあり、全部に参加できるかはわかりませんが、がんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします」

そしていつの間にか、挨拶する私。

お引き受けありがとうございます、と先生からもお礼を言われながらも。

頭の中では『え~?? まさか~???』と、まだ半分実感がないような気分でした。

 

その後また1時間!! 役員決めは駆け引きバトル??

この段階で、広報委員は埋まり。

残りは成人委員2名と学校で行われるイベント委員1名。

広報委員となった私にはもう関係がないので、ただ静かに座っていただけなのですが。

教室は一瞬にして重苦しい雰囲気に逆戻り!

よく、委員決めは

「いない人にクジが当たる」

「欠席裁判で不在者に決められる」

なんて言われていますが、子供の学校では、どうやらいる人の中から決めたいよう。

司会の方曰く、

「不在の方にお任せした場合、その方が1年間、全く委員に参加せずに終わることがある。

そういう方は電話しても出ず、手紙を送っても返事がないので、却って他の方に迷惑をかけることがある」

とのこと。

子供が通う学校で、委員を引き受けることになったというのに。

委員活動を1年間無視し続ける人がいるっていうこと??

でもわざわざ司会の方が公言するぐらいなので、きっと実際に起こったことなのでしょう。


 

私も5年間引き受けてなかったのでえらそうなことは言えませんが。

そんな人がいるなんて、ちょっとびっくり。

そして、私の広報委員が決まって1時間弱が経ち。

3名の方が立候補してくださり、ようやく全委員が決まりました。

PTAの委員を選出するのに、2時間近くかかるとは!!

なかなか大変なもんなんですね……。

必要? 不要?? PTA委員の存在価値って何??

全委員が決まって、議題もすべて終わり。

最後に、先生からお話しがありました。

「まずは、委員をお引き受けくださったかた、ありがとうございます」

そこでまた拍手。

正直言って、ちょっと反応に困るというか。

……委員を引き受けるって、そんなに大げさなものなんでしょうか??

「懇談会参加者だけで全委員が決定する、〇〇小学校の保護者の方は素晴らしいです。

決まらない場合、我々が電話をして、欠席者にお願いをすることになるのですが、小学校からの電話だと出ない方が多く、電話での委員の依頼はとても難航することが多いのです」

まぁ、委員に選出されても電話にも出ない人がいるらしいし。

そういう人は、委員依頼の電話には絶対出ないだろうなぁ。

連絡網がない今、電話は先生が描けるのか、大変だなぁと思って聞いていると。

「以前いた学校で、誰も電話に出ないので委員が決められず、その年は委員不在のままとなってしまったことがあります。本当にありがとうございました」

と先生。


 

『委員不在のままとなった』って……。

不在でも進められるんなら、そもそもPTA委員なんてなくてもいいんじゃないでしょうか。

保護者同士が押し付けあうPTA委員。

そんな人たちで作るPTA会報にどのくらいの価値があるの?

保護者のサークル活動だって、保護者同士で勝手にやればいいし。

ベルマークだって、別に集めなくてもいいんじゃない?

通学路に立つ人だって、必ず必要とは限らないし。

学校のイベントだって、親が手伝わなくてもできる範囲ですればいい。

(少なくとも、私が小学生の頃は子供のできることだけで完結しており、食べ物を売る屋台などはありませんでした)

先生の言葉は、委員を引き受けた方へのお礼と労いの言葉だったのでしょうが。

図らずとも委員不在でも滞りなく学校生活が進むことを暴露しちゃったようにも感じました。

そもそも、PTAは任意加入の団体。

でも、入学時に加入するかの意思確認はなかったような……??

そして今回の役員決めは、引き受けたくない場合は理由をみんなの前で説明することになります。

もし闘病中とか、家庭のもめ事など、あまり大っぴらにしたくない事情が合って断りたい場合とか、どうすればいいんでしょう。

仕事を理由にする場合だって、どんな風に忙しいのか説明を求められると、ある程度仕事の内容について話さなくてはなりません。

これってかなりプライベートな内容ですよね。

それを公表しなきゃいけない無言の圧力って……かなり怖いです。

伝統のように「今までこうしてきたから」と、当たり前のように続いてるところが多いかと思いますが。

本当に必要なのかどうか、一度考え直してもいいんじゃないかな~と感じました。


 

もちろん!

引き受けたからにはがんばりたいと思いますし。

やった人にしか分からないメリットやデメリットも出てくるはず。

考えも変わるかもしれませんので、その時は、またこちらで報告させていただきたいと思います~。

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