初恋の人のことを覚えていますか?記憶の遥か彼方に行ってしまったはずの昔の思い出、一説によると女性より男性の方が時間が経っても忘れられないとか。今回のお話はそんな初恋の人がきっかけで人生がこじれてしまったご家族のお話です。
初恋こじらせ夫[1]幸せな結婚生活がずっと続くと思ってた。



夫正志さんと友人の紹介で出会い27歳で結婚した理恵さん、正志さんはおとなしい性格でしたが、しっかりと地に足をつけた考え方をする安心できる男性でした。

その後、28歳の時に娘のリマちゃんを授かり、平凡ながら幸せに暮らしてきた理恵さん、何の迷いもなく、このまま穏やかに人生が進んでいくだろうと思っていました。

そしてある日のこと、「理恵~、来月同窓会があるから土日実家に行って来ていい?」突然同窓会のことを話す正志さんに驚き「同窓会?」と聞き返す理恵さんに、「そう、裕二から連絡があってさ」と同窓会の詳細を話し始めました。

同窓会に行くから、と実家に帰ると聞いた理恵さんに、「成人式から20年後ってことで、けっこうみんな集まるらしい」と言う正志さん、「へぇ、いいね。楽しんできなよ!私はリマとゆっくり過ごしてるよ~。裕二さんにもよろしく伝えて」と了承する理恵さんに、「わかった。ありがとう。楽しんでくる」と言いました。

そして翌月土曜日のこと。「ねぇ、ママ~。今日パパはいないんだっけ?」リマちゃんにたずねられた理恵さんは「うん、同窓会なんだって。今日はおばあちゃんちに泊まってくるから。明日の夜に帰ってくるよ~」と答えました。

すると、「じゃあさ、じゃあさ!今日はお洋服見に行って、夜はゆっくりアニメ見よう~!ポップコーンとドーナツも用意したい!」声を弾ませてそう言うリマちゃんを見て、「うん、いいよ。2人で女子会しようか~」微笑ましく思いながらそう答えました。

そして、「明日は、パパの好きな餃子一緒に作ろう!」リマちゃんがうれしそうに言うのを聞いて、「そうだね、パパもきっと喜ぶよ!」理恵さんも笑顔になりました。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
脚本:船井 秋 編集:ママ広場編集部
作画:dechi