[11]弟優先実母|「海外転勤についてきてほしい」彼氏の嬉しい言葉にも母親の顔がチラつき戸惑いを隠せない

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前回のお話

寮で1人暮らしを始めたマサミさんは、同じ寮に住んでいる同僚に仕送りをしていることを話したところ、すごく驚かれて、誰も仕送りしていないことに気づき、同僚に「マサミが犠牲になるのはおかしくない?」と言われ考え込んだマサミさんは、勇気を出して嘘をつき仕送りを送れないと伝えると、渋々納得する母に、「やったバレなかった!」と徐々に仕送りを減らし、自分のためにお金を使うように。でも、数か月が経った頃、「仕送りが少ないなら戻ってきてもらう!」と激怒され謝ったマサミさんは、「これ・・一生続くのかな・・」と絶望的な気分になるのでした。

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「もう『家族』から解放されていい」彼の提案

弟カズキさんからの「実家への仕送り額を増やして」という電話がきっかけで、子どもの頃からカズキさん最優先で、カズキさんを支えるためだけにやりたい事も稼いだお金も犠牲になって今に至ることを思い出していたマサミさんに、「マサミ?大丈夫・・??」と声を掛けた彼氏ケイスケさんに、「はっ!ご、ごめん。ちょっと昔のこと思い出してて・・」と答えると、「・・あのさ」、ケイスケさんが切り出しました。

「実は僕・・今、海外転勤の話が出てるんだ」「え・・」ケイスケさんにそう言われてマサミさんが驚くと、「マサミが家族を優先しないといけないのは知ってる。その上でだけど・・仕事を辞めて僕についてきて欲しいんだ」大切な話をケイスケさんは伝えました。

「で、でも・・私がカズキを支えないとお母さんも困るし・・」動揺を隠せず戸惑いながらも言うマサミさんに、「分かってるよ・・でも・・マサミはもう『家族』から解放されてもいいんじゃないかって思ってさ」そう言われてピクッとするマサミさん。同僚に『犠牲』と言われた過去が重なります。

「マサミが困るのは分かってたから、本当は一人で行こうとも思ったんだけど・・どうしても諦められなくて」ケイスケさんの言葉に、「・・ありがとう。でも・・お母さんに反対されたら・・」躊躇するマサミさんです。理解があり、そばで寄り添ってくれる大好きなケイスケさんの言葉が嬉しくないはずがないマサミさんですが、自分の事は全て諦めて弟を優先することに慣れてしまっているのです。

「実家に反対されても良くない!?そろそろ僕たち二人の人生を考えてもいいじゃん!!」ケイスケさんはそう言った後、「・・出発までにはもう少し時間があるから・・考えてみて欲しい」とマサミさんに言い、「うん・・」マサミさんは静かに頷いたのでした。

せっかく家族と離れて一人暮らししているのに、仕送りを減らせば文句を言われ、挙句の果てに「もうこっちに戻って来て」と言いたい放題の母親の言葉を聞いて、「・・一生続くのかな」と考え込むマサミさんに、ケイスケさんが海外転勤の話があると言い、家族を優先するマサミさんの立場を分かった上で、「仕事を辞めてついてきて欲しい」と告白。「でも、カズキを支えないとお母さんも困るし・・」と躊躇するマサミさんに、「もう『家族』から解放されてもいいんじゃないかって。そろそろ僕たち二人の人生を考えてもいいじゃん!」と言った後、もう少し時間があるから考えてみて欲しい」と伝え、マサミさんは静かに頷きました。

これまでマサミさんがお世話するのが当たり前になっている家族との訣別は、すぐに決断できるものではないのでしょうね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:みつけまま
2020年生まれ長男・2023年生まれ次男を育児中のワーママです。
育児の記録のため、絵日記をゆるゆると描いています。

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