弟にばかり甘い母親


私は大学受験を控えた高校3年生。毎朝母がお弁当のおかずを作ってくれます。
「あらこんな時間。シュウ君起こさないと」いつまでも起きてこない高校1年生の弟を母が起こしに行くのもルーティン。「サキ、自分の分は自分でやってね」と言い残して母は2階に上がって行きます。

キレイに詰められたシュウトの大きなお弁当は、毎日母がちゃんと準備します。そしてシュウトの残りが私のお弁当です。作ってもらえるだけありがたいけど、毎朝崩れた野菜や卵焼きの端っこを自分で詰めていると、なんだか寂しい気持ちになります。

頑張って勉強した甲斐があって、テストの結果が良かったある日。ルンルンで帰宅すると、既に弟は帰宅していて、母と楽しそうに話していました。「ただいまー」と言う私の声は届かないみたい。

高校でサッカー部に所属しているシュウトは私とは正反対の元気でノリが良いタイプです。正直、勉強ができるとは言えませんが、運動は頑張っているようです。この日はシュウトもテストの結果が出たようで、母に「オレ、全教科赤点ギリギリセーフ!」とおどけてみせていました。「部活をやりながらだと仕方ないわよね、頑張ったわね。」と母はとにかくシュウトが可愛くて仕方がない様子です。ちょうどテスト結果の話をしていたので、「お母さん、私もテストの結果帰ってきたんだ」と、良いタイミングで報告できたと思ったのに。

「サキは部活もしていないんだから勉強ができて当たり前。ちゃんと自覚して。」と、私とは目も合わさずに素っ気なく母は言いました。そりゃ、部活はしていないけど、受験生だし。その分本当にテスト勉強を頑張ったのにな。せめてひと言、「良かったね」と言って欲しかった。でも「うん・・・」あまり言い返せない私です。
頑張った結果を「当たり前」のひと言で片付けられてしまうとなんだか寂しい気持ちになってしまいますね。シュウトさんは明るくて得する性格のようですが、お母さん!せめてサキさんの顔くらいみてください!
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:さいとうにこ
子育て、日常記録を描いています!
3児のママ
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