[8]弟優先実母|思いがけない転勤の打診。母に相談するも、大学浪人する弟を支えろと却下される

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前回のお話

恋人のケイスケさんと暮らすマサミさんは、ある日弟のカズキさんから、母親への仕送り額を少し増やして欲しいと言われます。なんでも、自分の息子を塾に行かせるために母親に援助を申し出ましたが、そうなると母親の生活費が圧迫されるため、姉であるマサミさんにその分を補填してほしいとのこと。当然、話を聞いたケイスケさんは混乱します。ところがマサミさんは幼少期から弟を支えるために自分の人生があると母親から言われて育っており、これは彼女にとって当たり前のことでした。思い返せば、マサミさんは幼い頃から「お姉ちゃんでしょ」と我慢させられてばかり。中学生の頃も、吹奏楽部に入りたいというマサミさんの希望を「カズキが中学受験するから無理」とバッサリ。高校に上がってからも、大学に進学したいと言うマサミさんの気持ちを聞くこともせず、はじめから就職させる気満々。社会人になってからも、お金は全て母が管理。マサミさんは月1万円のお小遣いでなんとかやりくりするも、自分が稼いだお金を自由に使えないことに不満を感じるようになりました。

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思いがけず舞い込んだ転勤の打診!やっと家族から離れられる

社会人になっても、母と弟に搾取され続ける私。給料はすべて母が管理し、自由に使えるお金は毎月渡される1万円のお小遣いだけ。もう少し増やしてほしいと頼んでも、「カズキの大学進学にお金がかかるから」そう言われてあっさり却下。この家にいる限り、私は一生この2人に搾取され続けるのだと感じました。

ある日のお昼休み。「新しい服買っちゃった」「その髪色かわい~」「聞いてよ、こないだ彼氏が~」楽しそうに話す同僚たちを横目に、私は節約のために持参したお弁当をひとり寂しく食べていました。好きなものを買って、好きなことを楽しめる。当たり前のように見えるその光景がどうしようもなく羨ましい。「いいなぁ・・・」と心の中でため息がこぼれます。そんなとき、「マサミさん、ちょっといいかな?」と上司に声をかけられました。

「・・・ということで、地元から離れるのはつらいかもしれないけど、今新しいプロジェクトが動いていてね、転勤お願いできないかな?」上司からの呼び出しは、思いがけない転勤の打診でした。転勤すれば、あの家族から離れられるかもしれない。私は目を輝かせて「前向きに検討したいです!」と答えました。

翌日、私は意を決して「ねぇお母さん、実は今上司から転勤の話が来てて、私・・・行こうと思うの」転勤の打診があったこと、そしてその話を前向きに考えていることを伝えます。しかし、母はバッサリと却下。「え?何言ってるの、お断りしなさい」その一言で、私の転勤は容赦なく撃ち落とされてしまいました。

母が転勤を嫌がる理由は、やっぱりカズキでした。カズキは東京の大学を目指したものの現役合格は叶わず、浪人の道を選びました。予備校の費用はもちろん私の給料頼み。だからこそ、今このタイミングで私に出て行かれると困るのでしょう。それでも、自由を手に入れる一歩手前まで来て簡単には引き下がれません。「分かってるよ!でも転勤するとお給料も上がるんだよ、寮もあるし仕送りはしっかりするから!」私は必死に母を説得しました。

「・・・それに、断ったらお給料も下がるかも」その一言が効いたのか、母は少し考え込み「確かに断ると印象が悪くなるかもしれないわね、あなたがそこまでカズキのことを考えてるんなら・・・」と渋々ながら転勤を認めてくれました。よかった、これで母とカズキから距離を置ける・・・胸の奥でそっと安堵します。私は母の機嫌を損ねないように、「うん、カズキのためにもお金稼ぎたい、私頑張るね!」と心にもない言葉を口にしたのでした。

思いがけず舞い込んだ転勤の打診。これでようやく、マサミさんは母とカズキさんから距離を置けそうですね。仕送りは避けられないとしても、自分で稼いだお給料の一部を初めて自分の意思で使えるようになるはず。それは、マサミさんにとって大きな一歩です。この転勤が、彼女の人生を少しずつでも好転させるものになると信じたいですね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:みつけまま

最新のコメント
  • 匿の名 より

    まず一歩、家を出るのは大きいと思います。
    一人暮らしで生活費がかかる事を理由にして、少しずつ搾取から脱出できれば良いのですが。
    そして浪人中の弟、スマホいじってる暇があったら勉強するかバイトして進学費用の足しにするとか、自分も努力してほしいです。

  • 囀る鳥 より

    距離を置けば、自由に動きやすくなるし、客観的にこの状況を考えられるはず。

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