[5]女に学歴はいらない|披露宴の後すぐに義実家と縁を切った妻と世間体が気になる夫

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前回のお話

大学院を卒業後、3つ年下のタケルと29歳で結婚することになったモエさん。結婚の挨拶で初めてタケルさんの両親に会うと、大学院卒業と聞くや否や義父母は嫌悪をあらわにしました。「だからこの歳まで結婚できなかった」「子どもは産めるのか」「タケルにはもっと相応しい人がいる」などと散々な言われようにも黙って耐えていたモエさんですが、タケルさんは庇ってくれるどころか「俺はコイツがいいんだって」と普段はしないコイツ呼ばわりで偉そうな態度。帰り道に我慢しきれずモエさんは義両親とタケルさんの失礼な態度に結婚をやめることも辞さない覚悟で抗議しますが、タケルさんは世間体を気にしてその場を取り繕うのでした。態度を改めることと両親に話すことを約束したタケルさんを信じて2人は結婚しました。披露宴の日、親戚たちにモエさんの愚痴をこぼす義母と嫁は躾けないと後が大変などと見下して笑う義父、さらに「その辺は抜かりないからさ」と偉そうに笑うタケルさんにイライラしっぱなしのモエさんは、義母が突然マイクを握り「将来モエさんには家の手伝いをしてもらいます」とみんなの前で宣言したので唖然としました。そんな話は微塵も聞いていないし、承諾するはずもありません。

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なぜ結婚したのか後悔しかない

披露宴での義母の「モエさんは家の手伝いをしてもらう」という勝手な宣言に怒り心頭の私は披露宴の後、当然タケルに詰め寄りました。「どういうこと?どうして披露宴であんな発表をされないといけないわけ?」義母が話しているときに見たタケルの反応から、絶対知っていたはず。それなのにタケルは「いや、俺もそんな話は聞いてなくて。」とばつが悪そうに笑いました。タケルが「その辺は抜かりない」と笑っていたのも聞こえていた私は「でも将来は帰るからって話はしてるでしょ?」と問い詰めました。

「言ったような。言ってないような?」ととぼけて笑うタケルにがっかりしました。「もういいよ。この披露宴でタケルの実家には行かないし、縁は切るから。」と私も宣言しました。そのとたん「は?なんで?」と焦り始めるタケル。

「縁を切るか、離婚するか?私はどっちでもいい。」と真顔で言うと、「結婚したばかりで離婚なんて世間体が悪いから無理だって。」と周りの目ばかりするタケルに「いや、私としてはどうして結婚したんだろうって後悔しかないから。」とキッパリはねのけました。

タケルは「分かった。分かったってば。とりあえずモエは実家に来なくていいから」とタケルは渋々私が実家と距離を置くことは了承しました。「それ、絶対だからね!」と念を押した私は、盆も正月も一切義実家へ行きませんでした。その都度文句を言う義母にタケルは「仕事だって」「あっちの実家帰るって」とごまかし続けていたようです。

その後私は女の子を出産しました。マヒロが1カ月の頃、「母さんたちがマヒロに会いたいって話しててさ」と言いにくそうにタケルは切り出しました。「テレビ電話で報告したら?」と私は顔色一つ変えずにサラリ。すると「両親から孫を取り上げるのはさすがにねぇ。そう思わない?」とタケルは私が意地悪みたいな言い方をしてきました。

これから夫と作っていくべき自分たちの人生を、自分抜きで義両親と夫だけで決められ、しかも披露宴という晴れ舞台で一方的に発表されてしまったモエさんの気持ち、わかります。タケルさんにはごまかさずに実家と新しい家族、両方としっかり話し合ってほしいですね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:めめ
のらりくらりと育児をしながら日常のイラストを描く4児の母。

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